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天野仁

離婚・男女問題・金融関連に強い弁護士

天野仁(あまのひとし) / 弁護士

弁護士法人ステラ

コラム

離婚における財産分与で生命保険は対象となる?

2018年4月19日

テーマ:財産分与

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 生命保険 選び方生命保険 種類財産分与

結婚している男女であれば、生命保険に加入している場合がほとんどです。そしてその掛金(保険料)は、毎月の給与の中から支払われるのが一般的です。毎月、コツコツと長年にわたって掛金を支払ってきた生命保険。これは財産分与の対象になるのでしょうか。

貯蓄型は財産分与の対象

生命保険には、掛け捨て、貯蓄型など、いろいろな種類があります。離婚時の財産分与の対象となるのは、貯蓄型の終身保険など、解約返戻金が発生するタイプのものです。

離婚前に満期になる生命保険については、財産分与の対象となります。

一方、まだ満期を迎えていないが、掛金を払い続けている生命保険についてはどうでしょうか。掛金を夫婦の給与から捻出している以上、こちらもやはり共有財産と見なされ、裁判所の調停や審判では「財産分与の対象となる」と判断されます。

財産分与の方法

満期前の生命保険の場合、離婚時に解約した場合の解約返戻金に相当する金額が財産分与の対象となり、支払方法としては、以下のような方法が考えられます。

(1)実際に解約をして解約返戻金を折半する。
(2)生命保険を保有し続け、保険会社に離婚時における解約返戻金を計算してもらい、半分に相当する金額を相手に支払う。

ただし、これは結婚後に加入した生命保険であることが前提の場合です。結婚前に加入した保険となると少し事情が変わってきます。

結婚前から加入していた生命保険の場合

保険に加入したのが結婚前の場合、一般的な分割の方法としては、結婚前の加入期間の分の解約返戻金を除外して計算をします。

たとえば保険に加入したのが22歳、結婚したのが30歳、離婚したのが50歳、満期が60歳の保険の場合、分与の対象になるのは、30歳~50歳の間の分のみです。

ただし、長期間にわたって加入している保険を、安易に解約していいものかどうか迷うことでしょう。

上記の例のように年齢を重ねてからの新規契約の保険料は高くなりますし、既往症がある場合、解約してしまうと新たに保険に入れない場合もあります。万が一に備えるなら保険を継続することが望ましいですが、解約返戻金が高額である場合などは金融資産としての価値もありますので悩ましい問題です。

離婚により子どもの養育費が発生する場合は、夫婦で加入している生命保険は養育費の保障に使うことができます。養育費を支払っている途中で支払う義務を負った側(たとえば夫)が亡くなったら、その後の養育費の支払いはなくなってしまいます。夫が死亡保障型の生命保険に加入していると、その保険金を養育費の受取人などに設定しておくことで、夫が亡くなったあとの養育費に充てることができます。

なお、そういった養育費の義務がなく保険を継続するときは、受取人が配偶者になっている場合、親族などに変更することを忘れないようにしましょう。

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