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天野仁

離婚・男女問題・金融関連に強い弁護士

天野仁(あまのひとし)

弁護士法人ステラ

コラム

離婚における財産分与と慰謝料の違い

財産分与

2017年8月21日

現代社会において、離婚は珍しいことではありませんが、どんな離婚もストレスを伴い、エネルギーを消耗するものです。約9割を占める協議離婚でも、手続き自体は簡単ですが、解決すべき問題は山ほどあります。

離婚に伴う問題としてまず思い浮かぶのは、子どものこと、慰謝料のこと、財産分与のことではないでしょうか。ここでは、離婚後の生活設計に関わる財産分与と慰謝料についてご説明いたします。

慰謝料はもらえるとは限らない

離婚をすれば慰謝料がもらえるとお考えの方がいらっしゃいますが、これは間違いです。
慰謝料も財産分与も、一方からもう一方へ支払われる点は同じですが、その性質は異なっています。

財産分与は、夫婦の共有財産を分け合うものですが、慰謝料は離婚の原因をつくったほうが支払う被害弁償金です。

交通事故などは被害者、加害者という立場がはっきりしていますが、離婚の場合ははっきりしないことが多々あります。
たとえば、直接の原因は夫の浮気でも、その浮気の原因が妻の側にある、などと争う場合もあります。
そこで、裁判所が五分五分と判断すれば、慰謝料はなしということになります。また「価値観の違い」や「性格の不一致」で離婚する場合も、慰謝料は請求できません。

財産分与には4つの意味がある

婚姻期間に築いた財産は、どちらの名義であれ、夫婦の協力があってこそのもので、離婚に際してはこれを清算し、お互いの寄与度に応じて分配するというのが財産分与です。不動産、預貯金、車などがこれに当たり、さらに住宅ローンなどの負の財産も分与の対象となります。これが財産分与の基本的な目的で、清算的財産分与と呼ばれています。

さらにこれを補う要素として、次のような意味が含まれる場合があります。
●扶養的財産分与=離婚によって経済的に困窮するものへの扶養
●慰謝料的財産分与=慰謝料と合算して考える場合
●過去の婚姻費の清算=別居期間中の生活費を清算する

金銭のやりとりは慎重に

なお、財産分与と慰謝料は、ともに離婚後にも請求できます。しかし、その期間は異なっていますので注意してください。慰謝料の場合は3年(時効)、財産分与は2年(除斥期間)を経過すると請求できなくなります。

以上のように、慰謝料と財産分与は異なる性質のものですので、離婚の際、金銭の授受を行う場合は、どういう趣旨のものであるかをお互いに確認しておくことをお勧めします。また、これらの請求をしないという旨の念書などがあると、請求が困難となりますので、注意が必要です。

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