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天野仁

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天野仁(あまのひとし)

弁護士法人ステラ

コラム

熟年離婚における退職金の財産分与について

離婚

2017年8月15日

熟年離婚において、もっとも心配されるのは、老後の生活資金をどうするかという点ではないでしょうか。
婚姻中に夫婦が協力して築いた財産は、それがどちらの名義であったとしても、離婚時に清算して分けることになっています。
そして定年退職時に受け取る退職金は、見逃せない高額の資産です。今回は退職金の財産分与について、お伝えしたいと思います。

将来の退職金は財産分与の対象になるか?

たとえば、50代の前半で離婚する場合、定年を迎えて退職金を受け取るまでに数年以上の年月があります。将来の不確実な収入は財産分与の対象になるのでしょうか。

結論としては、財産分与の対象になり得ます。なぜなら退職金には、賃金の後払い的な性質があるためです。夫がサラリーマンで、妻が専業主婦の場合でも「夫が外で働けるのは、妻の内助の功があってこそ」と考える以上、婚姻期間に見合う妻の寄与分はあるといえます。

しかし、退職金が支払われるのは実際に退職するときです。会社の経営状況や退職理由などによって、必ずしも退職金が支給されるとは限りません。支給される可能性が薄い場合、退職金を財産分与に入れないほうがよい場合もあります。現時点で持っている財産の中から、取得可能なものを確実に分与してもらうことに注力すべきです。

次にあげるポイントに注意して、将来の退職金の財産分与について検討しましょう。

まだ支給されていない場合のポイント

前提として、配偶者の勤めている会社に退職金制度があるかどうかを確認してください。

日本では、退職金制度があることが一般的ですがない会社もあります。就業規則を見れば、退職金の規定について明記されています。また制度はあっても、配偶者が転職を繰り返すような人であれば、退職金がもらえない可能性も考えられます。このような場合は、退職金を財産分与の対象として考えない方がよいでしょう。

一方、配偶者の勤め先や立場次第では、高額の退職金が確実なケースもあります。この場合は財産分与の請求は可能と思われます。
以上のように、定年まであと10年前後を残している場合、退職金の財産分与を請求するか否かは、配偶者の状況によって左右されます。

退職金が支払われている場合

退職金がすでに支払われている場合は、財産分与の対象となります。また定年間際の離婚で、取得が確実な退職金についても認められる可能性は高いといえるでしょう。

退職金がすでに支払われているときは、実質的な婚姻期間(同居期間)が何年だったのか、退職金にかかる勤務年数の期間は何年なのか、配偶者は退職の形成にどれだけ貢献しているのか(寄与期間割合)などによって金額が算出されます。

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