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藤森哲也

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藤森哲也(ふじもりてつや)

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コラム

不動産売買 トラブル相談例⑥【現状有姿の中古戸建て購入(後半)】

2014年5月3日 / 2014年12月7日更新

・・・(前半)からのつづきです。

 今回のように中古住宅は当然のことながら、前の所有者が使用していたことにより一定程度の傷みがあります。もちろん経過年数による材質の劣化や設備機器の故障もあるでしょう。

 ただし、住宅の場合は購入後すぐに解体してしまう場合を除き、居住を前提として購入するわけですので、新築・中古にかかわらず居住のために通常必要とされる品質・性能を有していることが必要となります。ですので、築年数が古いからといって『雨漏りがしても仕方ない』という話にはなりません。
 例えば、中古車(もちろん動くことを前提)を買って、『古いから動かなくても仕方ない』とはならないのと同じです。

 具体的には、建物の売買であれば建物の雨漏り、シロアリの害、建物の構造上主要な部位の木部の腐蝕、給排水設備の故障に瑕疵があった場合には、売主が期間を定めて責任を負うものとして契約書に明記されることがほとんどだと思います。
 また、上記の他に隠れた瑕疵があった場合も、内容によっては売主に責任を負うことが可能です。
 
 その他、居住環境に影響を与える瑕疵として、以下のようなものがあります。
 ・事故物件(自殺・他殺・事故死など人の死亡にかかわる事件があった物件)
 ・床上・床下浸水があった建物
 ・土壌汚染がある土地
 ・産業廃棄物が地中に埋まっている土地
 ・暴力団事務所が近隣にある
 過去の裁判例でも、これらを瑕疵と認め、損害賠償や契約解除などの判決が下されたケースが多々あります。
(※ただし、買主が既に知っている瑕疵については売主に責任を負わせることはできません。)

 ただし、なんでもかんでも瑕疵の責任を負わせることができないことがあります。
 それは冷暖房、給湯設備や台所設備などの機械設備・機器の故障・不具合です。
 これらの設備は適正な使用によっても劣化していくものであり、建物に附属しているものであるので、その不具合が居住するのに差し支え無いと判断されれば瑕疵として扱われないことがあります。
 (※注意 購入時の条件として機械設備が正常に使えることが前提であれば、引渡し時に不具合により使用できなければ、使える状態にしてもらえるように要求することできます。)

 最後に重要な点が一つ。
 今回の物件の売主が宅建業者の場合、2年以上の※瑕疵担保責任を負うことが義務づけられていますが、売主が個人の方である場合には、瑕疵の責任を負わないという特約もできますので、購入する側は注意が必要です。
 また、瑕疵の責任を負わないまでも引渡日から一定期間(個人の場合は通常2~3カ月)しか責任を負わない条件になっているケースが大半ですので、この期間を過ぎてしまった場合には責任を負うことができません。
 (※瑕疵担保責任とは『売主が物件の瑕疵に責任を持つ事』。)

 これらのことを踏まえて、特に『瑕疵の責任を負うのか負わないのか』と『その期間』が重要になりますので、契約書内の条件について、再確認するようお答えさせていただきました。

 今回のご相談は中古住宅についてのものでしたが、新築住宅・土地の契約でも瑕疵の責任についての取決めは必ず記載されているものですので、不動産をご検討、ご契約の際にはこの内容をしっかりと確認されることをお願いいたします。

 以上、ご参考まで。

この記事を書いたプロ

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