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渡部ナミ

愛犬の健康や快適な暮らしを守り、美肌を追求するプロ

渡部ナミ(わたべなみ) / ペットサロンオーナー

愛犬の健康美肌サロン あにまるわいやーど

コラム

愛犬の歯石が気になるんですが・・・

2020年4月6日 公開 / 2020年4月7日更新

テーマ:ワンコの健康

コラムカテゴリ:くらし

コラムキーワード: 歯周病 予防犬のしつけ



「愛犬(うちのコ)の歯石が気になるんです・・・」というワンコの飼い主さん、

『・・・気にしないでください!!』

と、私は声を大にして言いたい。

ワンコの歯石は気にしなくていいんです!
なぜなら、お口の中での悪者度でいうと歯石は上から4番目くらいだから。

歯石って、歯周病菌の死骸が石灰化したものだから、
毒素も出さないし(もう死んでるから)、それ自体は無害なのです。。。

そんな歯石に気を取られて、ホントに悪さをしてる悪者TOP3を放置してたら、取り返しのつかない大惨事になることも。。。

この記事では、ワンコの飼い主さん(ニャンコも)に、歯石取りよりもっと目を向けてほしい大事なケアについてお伝えしますね。


悪者ナンバー1! 歯周病菌


ワンコの飼い主さんが戦わなくちゃいけないのは、歯石じゃなくて、
【歯周病菌】です!!

体調不良の素、ナンバーワン!
諸悪の根源と言っても過言ではないのですよ。

ワンコの口の中は、人間と違って虫歯菌(ミュータント菌)はあんまり繁殖しません。(酸性とアルカリ性の違い)
だから、歯自体が削れる[う蝕]いわゆる虫歯の状態にはあまりならないんですね。

その代わり、”歯周病菌はめちゃくちゃ繁殖しやすい環境”になってます。

歯周病菌は、食道→胃→小腸から体内に侵入するだけじゃなく、
歯茎の中で繁殖するので、歯茎の血管から全身に侵入します!

血管から体内に侵入した歯周病菌が、そこかしこで悪さすることは、人間の医療でもよく言われるようになりました。
人間の医学界では、心臓病やアルツハイマーも、歯周病菌が原因の1つだっていうことが分かってきてます。

ワンコやニャンコだって一緒ですよ!(腎臓や結石も・・・・モゴモゴ)

愛犬に長生きしてほしいなら、私たちが毎日歯磨きするように、
【毎日歯磨き、必要】です。

それも、ただ磨くんじゃなく、『歯と歯茎の間=歯周ポケットを殺菌』する。

殺菌できる歯磨き剤を歯と歯茎の間に擦りこむように磨いてくださいね!!

※ 殺菌できる歯磨き剤、あにまるわいやーどでは、歯磨きコースでも使ってるコレ↓をおすすめしてます。

マウスリセット
マウスリセット (店頭で販売してます)



悪者ナンバー2! バイオフィルム


【歯周病菌】が諸悪の根源、1番のワルモノ!だから殺菌しましょう
・・・というのは上で書きました。

でも、相手(歯周病菌)もさるもの。なんと防衛手段を持ってるんです。

それが、【バイオフィルム】。

愛犬の食器がヌメっとしたり、歯を磨くときヌルっとしたりしますよね。
そのヌメヌメ、ヌルヌルがバイオフィルムです。

歯周病菌が、自分を守るために自ら生み出しているモノです。

お口の中がヌメヌメ状態だと、せっかくの殺菌剤も効果が落ちてしまいます。

うちのお店の歯磨きコース2種類では、このヌメヌメをまず最初にふき取って、

ライトコースなら殺菌効果のあるスプレー(上で紹介したマウスリセットなど数種類を配合)を歯と歯茎の間めがけて満遍なく吹き付けます。

超音波歯ブラシコースでも、超音波歯ブラシで磨く前にヌメヌメをふき取ります。

(このコースは、ヌメヌメふき取り→超音波歯ブラシ+マウスリセットで歯磨き→乳酸菌パウダーを歯周ポケットに擦りこむ、という3段階でワンコのお口の中を磨き上げます!)

おうちで歯磨きするときは↓これがヌメヌメふき取りやすいと思います。




↑(店頭で販売してます)大判のウェットティッシュなんですが、手で2~3cm幅に割いて、指にくるくる巻き付けて使う方法がお気に入り♪ うちの犬たちの普段の歯磨きに使ってます。
(コレ↑で拭き取ってから、殺菌スプレーのコンボ)


悪者ナンバー3! 少ない唾液の量


唾液には殺菌作用があります。
唾液の量が多ければ、ある程度、勝手に歯周病菌をやっつけてくれます。
少ないと、[歯周病菌、増え放題]ってことです。

じゃあ、唾液の量を増やすにはどうしたらいいの?
方法は2つです。

まずは、そもそもの体の中の水分の量を増やしてあげます。
水分をたっぷり摂取させてあげてください。

あ、カリカリ(ドライ)のペットフードは、水分ほとんど入ってないので、よっぽどしっかりお水を飲んでないと、水分不足になります。

ドライフードが主食で、お水あんまり飲まないっていうコは要注意です!

フードにぬるま湯をかける(ふやかさなくていいです)、水分の多い野菜をトッピングする、などして、”強制的に”水分が摂取できるようにしてあげてくださいね。

ちなみにうちの犬たちは、水分たっぷりの手作りおじやが主食↓です♪





もう1つの方法は、ご飯を食べるときに時間をかける。
人間だって「よく噛んで食べなさい!」って言われますよね。同じです。
よく噛んで、時間をかけることで、唾液がしっかり出てきます。

でも、ドライフード瞬殺!みたいなワンちゃん多いですよね。
そういう場合は、フードが入れられるおもちゃ(知育玩具)とか
こんなお皿↓を使ってみてください。



(↑店頭で販売しています)

手作りおじやも、早食いできなくていいですよ~♪



おまけ:歯石取りをするなら


動物病院で、麻酔をかけてやってもらってくださいね。
(”歯石を取る”のは医療行為なので、トリミングサロンやペットショップではできません~!やると違法行為です)

で、ここまで読んでくださったならお分かりだと思いますが、
歯石を取っただけじゃ、お口の中は健康になりません。

だって1番のワルモノ【歯周病菌】は、そのまま口(歯茎)の中に居座ってるんですもん。

それは動物病院でやってもらっても同じ。
お口の中をちゃんと良い状態にするなら、最低限、

・歯石取り手術の前に3日ほどかけて抗生物質を服用して口内除菌
・超音波スケラーで歯と歯茎を傷つけずに歯石取り
・歯周病菌に侵されている歯茎をレーザーメスで焼く
・歯石を取ったあとの歯を研磨して、フッ素コーティング

このくらいやらないと、麻酔をかけて歯石取りをする意味がないです。
逆に、このくらいやっておかないと、半年もたたないうちに元通り、もしくはそれ以上に歯石ビッシリになるコが多いです。

歯・歯茎の状態が悪くなって、どうしても手術が必要な場合は、歯石取りだけじゃなくて、上のような『歯周病菌対策』をやってくれるかどうか、動物病院に確認してくださいね!!



私のお店「愛犬の健康美肌サロン あにまるわいやーど」(徳島県徳島市)では、歯周病対策を重視した『歯磨きコース』やってます。

(※ あくまで『歯磨き』なので、歯石は取れませんし、おうちでもある程度ケアしてくれてないと、あんまりやる意味ないですけどね。)

歯磨き講座も、ときどきやってますので、
愛犬の歯石が気になる飼い主さんは、お問い合わせくださいね♪

この記事を書いたプロ

渡部ナミ

愛犬の健康や快適な暮らしを守り、美肌を追求するプロ

渡部ナミ(愛犬の健康美肌サロン あにまるわいやーど)

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