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コラム

リアリティショックの解消

2022年8月22日

コラムカテゴリ:ビジネス

社員の早期離職の原因の一つにリアリティショックというものがあります。

リアリティショックとは、
新たに職についた労働者などにおける「期待と現実との間に生まれるギャップ」により衝撃を受けること、といわれています。

社会人として働くこと自体も初めてとなる新卒採用ではよくみられる現象ですが、中途採用でもみられます。
初めての転職時など、隣の芝生が青く見えてしまっていたり、一定の経験があるがゆえに、仕事の進め方の違いに戸惑ってしまったりするケースです。

また、リアリティショックは、採用時に関わらず、異動や昇進、育休復帰時などにも起こり得るものです。


リアリティショックの状況としては、整理すると大きく次の3ケースが考えられます。

(1)仕事面での期待(理想)と現実のギャップ
華やかな仕事と思ったら、実際には地味で地道な仕事が多かったり、スポーツの世界でもよくあることかと思います。華やかなプレイの裏には地道な基礎トレーニングがあったり、球拾いから始まったり。
管理職に昇進したら部下に仕事を振ったり指示に徹することが出来ると思ったら、部下のフォローの方が大変だったというケースもあります。

(2)職場環境、人間関係でのギャップ
アットホームな雰囲気の職場と思ったら、実際にはギスギスした雰囲気だったり、仕事をサポートしてくれると思っていた先輩や上司が、忙しくてコミュニケーションが取りづらかったり、必要以上に厳しい人だったり、仕事以外の環境面でギャップを感じる場合もあります。

(3)能力や評価面でのギャップ
出来ると思って入社したら、全く自分の経験スキルでは使いものにならなかったり、逆に十分に能力を発揮出来ていると思っていたのに、評価が得られなかったり、仕事面でのギャップにも近いですが、能力や評価面でのギャップもあります。


そして、リアリティショックへの対策としては、主に以下の2つの視点で対応が考えられます。

(1)入社前
・まずは十分な情報開示です。必要に応じて、面接等の選考以外に職場見学で会社を訪れてもらう機会を設けることも有益だと思われます。
・また、面接は時間をかけて、人事担当者や経営者だけでなく、実際の配属先の社員にも面接に立ち会ってもらって、業務の詳細に、やりがいから大変なことまで、伝えてもらうのも効果的です。
・そして、応募者には、一般的な志望動機だけでなく、転職理由(離職理由)も詳しく聞くことで、同じことの繰り返しにならないか、確認することもできます。(聞く技術は必要ですが)

(2)入社後
・採用担当者は期待をもってウエルカムな形で受け入れたとしても、採用部署では実はライバル視して、好んで仕事を教えたりしない場合もあります。そういうことのないように、採用の趣旨等を十分に周知する必要があります。(面接時から立ち会ってもらうことも解決策の1つです。自分も採用に関わったとなると大事にフォローするものです。)
・それから、職場で気がついた人が声をかけたりフォローをしたりということだけでなく、明確にメンター等の相談窓口を設けておくことも、安心材料になります。
・さらには、社内ではなかなか本音が言えないケースもありますので、ここで外部のキャリアコンサルタントを活用して頂くことも対策の1つになるかと思います。


以上、今回はリアリティショックという切り口でご紹介致しましたが、
採用後の早期離職に関して、お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。

この記事を書いたプロ

福山研一

キャリア支援のプロ

福山研一(株式会社アステート)

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