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アサーションで円滑な人間関係を構築

2022年5月25日 公開 / 2022年5月27日更新

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

新型コロナの落ち着きとともに、雇用情勢も順調に回復していますが、
企業としては、人手不足・採用難があらためて大きな課題となっています。

採用が難しければと、既存社員の定着促進を図ろうという動きも増えていますが、
離職理由の「本音」としては、人間関係が上位を占めており、社内における円滑な人間関係の構築が、重要なテーマといえます。


今回は、円滑な人間関係の構築に有効なコミュニケーション方法の一つである「アサーション(アサーティブ・コミュニケーション)」をご紹介します。

アサーションとは、自分も相手も大切にする自己表現法で、自他を尊重した自己主張とも言われるものです。

自己主張の3つのタイプ

まず、自己主張のタイプとして以下の3つが挙げられます。
よくドラえもんの登場人物に例えられますが、そうするとイメージしやすいかもしれません。

①アグレッシブ(攻撃的)
 相手の権利を尊重せず、自分の権利ばかりを主張。
 (ドラえもんでは「ジャイアン」)

②ノン・アサーティブ(非主張的)
 言いたいことが言えずに、自分の意思や権利を自分で守れない。
 (ドラえもんでは「のび太」)

③アサーティブ
 相手の自己主張する権利を認めたうえで、自分自身の意思や権利を主張する。
 (ドラえもんでは「しずかちゃん」)

上司など役職者に①の方が多いようなイメージもあるかもしれませんが、
最近はパワハラとなることを恐れて②になっていることも考えられます。

このなかでは、もちろん自分も相手もOKな③が理想とするコミュニケーションです。
では、どうやって実現するか?

Iメッセージ

自分が主張したいことを、主語を「私(I)」にして伝えることで、
印象も柔らかになり、相手に受け入れられやすい伝わり方になります。

(例1)あなたは(You)、間違っています。
    私は(I)、あなたと違う考えです。
(例2)あなたは(You)、その業務に時間がかかりすぎだ。
    私は(I)、時間がかかっているようで心配です。
    私は(I)、もう少し早くしてもらえると助かります。

DESC法

自分が主張したい(相手に伝えたい)をこと、次の4つに分類して伝えることで、
分かりやすく相手の立場を尊重しながら伝えることができます。

D(Describe)描写する
E(Explain/Express)表現する・説明する
S(Suggest/Specify)提案する
C(Choose/Consequence)選択する・結果を伝える

(例)遅刻してきた社員に対して、
   怒りにまかせて頭ごなしに叱責してしまいがちですが、
   DESC法ではこんな感じになります。(極端な例ですが。)

 D 今日は9時10分に出社したね(評価を加えず事実のみ伝える)
 E 何も連絡がないと心配になる
 S 時間通りに来てほしいし、遅れるときは連絡がほしい
 C 時間通り来てくれると心配しなくてすむし、遅れるときも連絡くれると安心する

仮に自分に非があることだったとしても、ストレートに言われると、言い訳したり、抵抗・反発してしまうものですが、これだと素直に受け入れられるのではないでしょうか。

社内において、上司・部下の関係や、同僚間でも有効なコミュニケーション方法かと思います。
家庭でも活用できますね。


ぜひお試しください!

この記事を書いたプロ

福山研一

キャリア支援のプロ

福山研一(株式会社アステート)

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