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坪内伸太郎

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坪内伸太郎(つぼうちしんたろう)

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コラム

相続登記に期限はある?早めに済ませたほうが良い理由

相続登記

2016年9月23日 / 2018年9月11日更新

被相続人から相続人へ、不動産の名義を変更することを相続登記と呼び、これによって所有者が明確になります。

この登記には、実は期限がありません。とはいえそのまま放置していては、思わぬトラブルを招きかねないのです。

亡くなった人が所有していた不動産に、相続人が住み続けることは可能

不動産を所有している人が亡くなったとき、その不動産は「相続」という形で、相続人に受け継がれていきます。亡くなった方は、「被相続人」と呼ばれることになります。

このとき、本来であれば「相続登記」として、不動産の所有者の名義を被相続人から相続人に変更することが一般的です。そもそも登記とは、不動産に対する自身の権利を保全(自分が所有者であるということを明示)するために行うものです。つまり相続登記を行うことによって初めて、相続人が所有者としての権利を獲得することができるのです。

一方で、例えば配偶者と同居の子ども1人が遺され、被相続人名義の自宅に居住しているような場合、登記などの手続きを行わなくてもそのまま自宅に住み続けることはできます。

配偶者および子どもは法定相続人と呼ばれる存在であり、通常の相続(遺言状によるものや、遺産分割協議が無い相続)であれば、遺産(この場合、自宅不動産)に対してそれぞれ1/2ずつの権利を持ちます。従って、被相続人の名義のままの自宅であっても、相続に関わる問題はなく住み続ける権利を持っていることになります。

相続人の権利を保全する「相続登記」には、期限はない

不動産の相続に関して、相続税の申告には相続開始を知った日(被相続人が死亡した日)の翌日から10ヶ月という申告期限があります。申告および納付をしないまま、この期限を経過してしまうと、延滞税や罰金などが課せられることもあります。

しかし、相続登記に関しては、期限はありません。これは前述した通り、相続人自身が権利を守るために行う行為であるため、そもそも相続登記を行わなければならいという義務が存在しないためです。

相続登記には多くの書類を揃えるなど、それなりの手間と時間を必要とします。手続き関係にうとい人や、仕事などで忙しくてなかなか時間を割くことができない人などが相続登記を行わず、被相続人が所有者のままである自宅に長期間住み続けているようなケースは比較的多く見受けられます。

このように、相続登記を行わないことに対する罰則はありませんし、現実的に行い難い状況のこともあります。

ところが、相続登記を行わないことによって、相続人にとってのデメリットが発生したり、後々のトラブルの種になりかねない可能性があるのです。

相続登記を行わないことによって生じるデメリットとは

まず考えられるのが、後になって登記をすることとなっても、簡単には行えない可能性が出てくる点です。

相続登記に必要な書類である住民票の、役所における保存期限は死後5年間です。従って、被相続人の死亡から長い期間が経過していると、書類が揃わないという事態に陥ることがあるのです。

法律上で問題なく相続を完了していたとしても、相続登記を行っていなければ、その不動産が相続人の所有であることの証明はできません。このため、相続した不動産の売却、自宅を担保としての借入、保険加入などができません。
また相続人が複数存在する場合、それぞれの法定相続の持分で不動産を引き継ぐこととなり、各相続人は自分の持分を処分(売却・借入など)することができます。

仮に一人の相続人が単独取得した不動産であっても、相続登記を行って所有者を明示しておかなければ、他の相続人による処分という行為が有効となってしまいます。

従って不動産の一部、もしくは全部が人手に渡ってしまうこともあり得るのです。この段階に至っては、改めての相続登記や分割協議を行うことはできません。

相続人の関係性が複雑化していくことによって、さらなるトラブルが

時間が経過することによって、不動産の相続が数次にわたって繰り返されることがあります。

被相続人が父、法定相続人が配偶者である母と、既婚の男子2人であるケースで見てみましょう。

法定相続人は、それぞれの持分で権利を持ちます。不動産を相続した後、さらに長男が死亡したとすると、長男の配偶者にも長男が相続した持分の相続分が発生します。加えて男子2人ともに子どもがいたとすると、その子どもにも相応の相続分が発生することとなり、相続の権利は限りなく枝分かれしてしまうことになります。

このように相続人の状況の変化によって再度の相続が発生し、相続登記を行っておかないと、複数の法定相続人の関係性がネズミ算的に複雑化していくことになるのです。

さらには、相続人が未成年であるケース、逆に高齢による認知症や所在不明になってしまうケースなどもあり、全員での遺産分割協議が難しくなります。

このような複雑な状況に陥ると、最初の相続時に行っていれば数万円単位であった司法書士などへの相続登記の報酬が、数十万円単位に膨れ上がってしまいます。

相続登記は必須の行為ではありませんが、後々のトラブルや費用面から見ても、早めに行っておく方が得策と言えるでしょう。

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