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杉浦菜美

あらゆるシーンにおける香りの提案のプロ(調香師)

杉浦菜美(すぎうらなみ)

Victoire(ヴィクトワー)

コラム

プチグレンという精油~抽出部位・香り・用途・関連論文・植物の生きる力~

香り

2018年3月12日 / 2018年9月6日更新

「プチグレン」というアロマを知っていますか?
これは、ミカン科の植物・ビターオレンジの葉や小枝から水蒸気蒸留法で採れる香りです。
ビターオレンジ、学名はCitrus aurantium。
おもしろいのが、この同じ植物から、3種類の別の香りが採れるのです。
果皮からは、ビターオレンジ。
花からは、ネロリ。
そして、葉や小枝からは、プチグレン。
部位が違うと、香りも違い、用途も変わってくるのですね。
ちなみに、オレンジの精油というと、一般的には「スイート・オレンジ(学名Citrus sinensis)」の方が一般的です。
これは、学名を見ても分かるように、ビターオレンジとは別の植物から採れる香りです。
香りを正確に把握するために、アロマに携わる人は、学名もチェックする必要があります。

さて、話を戻します。
プチグレンという香り。
ほんのり苦味のある、青臭い柑橘の香りがします。
(私は、実家の庭のミカン畑を思い出します。)
調香の点で言うと、オーデコロンの原料として昔から使われており、
男性用の香りにも向いています。高価なネロリの代用として使われることも。

アロマセラピーの点で言うと、酢酸リナリルやリナロールといった、緊張や不安を和らげるのが
得意な成分が含まれています。
重いプレッシャーなどで心身共に疲弊しバランスを崩してしまったとき、
それを調整してくれるようなサポートをしてくれるでしょう。
ストレスからくる胃腸の不調にもおすすめです。

香りの持つイメージの話については今回は省略させていただきます。

最後に、プチグレンに関するある論文を取り上げた記事をご紹介します。
42名の大学職員を対象としたWEBページのタイピングにより作業効率を測定したものです。
これによれば、プチグレン精油の芳香浴を行うことで、作業効率が良くなる可能性が示されたそうです。
(日本アロマ環境協会機関誌No.86 P.36より)

個人的な考えですが、何事も「バランス」は大切なように思われます。
「緊張しすぎ」の状態でも「緩みすぎ」の状態でもなく、
適度に緊張し、適度にリラックスしているときが、本来の力を存分に発揮できるのではないでしょうか。
香りは、そのバランスを、その人自身が見つける「お手伝い」をするように働いてくれます。
これは、植物が環境に適応しながら生きる力とも関係していると思います。
植物から抽出された天然の香りと、化学合成された香りが決定的に違うのは、この部分かも知れません。

香りに依存するのではなく、香りが人の幸せにつながる「きっかけ」や「ヒント」になったらいいなと思い、
日々、活動をしています。

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