対話や五感を駆使して、その人に合ったオリジナルの漢方薬を調合（3/3）

お客様が花のような笑顔になる日まで

「話したらすっきりした、ということ、ありますよね。体と心はつながっています。なぜ病になったのかご自身で原因を考え、少しずつでいいから話すことが大切です。『話す』ことで自分の潜在意識から『放す』ことができ、心も体も軽くなっていきます」と谷津さん。相手を包み込むような穏やかな雰囲気の谷津さんとぽつりぽつり話すと、自然と心が和らいでいきます。自分でも自覚していなかった気持ちや、気のせいにしていた変調に気づく患者さんも。一人一人の患者さんと共感しながら本人の気づきを引き出し、改めて自身を見直すチャンスを提供しています。
体が変わるにはある程度の時間がかかるので、漢方薬を最大限活かすには諦めずに続けるのがコツです。谷津さんは月に1度患者さんと対話して見立てを繰り返しながら、運動や食事などの生活アドバイスもしています。「硬くなった体をストレッチでほぐすことで、心も柔軟になり、ストレスを受け流すことができるようになります。心が軽くなると、だんだん花のような笑顔になっていかれるのが分かります。そうしてお客様の笑顔が少しずつ増えていくのはとてもうれしく、そのたびに漢方の道に進んで良かったと思います」

むつごろう健康五箇条
一、人は自然界の一部であり、その調和で成り立つ
一、心と身体は常に一体である
一、なぜ病になったのか、その原因を考えること
一、無理せず、無駄せず、継続すること
一、真の健康とは、心と身体が調和し常に自然体である

（取材年月:2021年11月）

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⇒薬剤師であり、鍼灸師でもある総合的な東洋医学のエキスパート