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谷津吉美

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谷津吉美(やつよしみ) / 薬剤師

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コラム

姿勢と呼吸で元気な体に

2020年7月30日 公開 / 2021年3月1日更新

テーマ:東洋医学の知恵袋

コラムカテゴリ:美容・健康

コラムキーワード: ダイエット 運動アンチエイジングヨガ ポーズ




体重が5kg減りました。(30日間で72kgから67kgへ。)

 前回お話しました「自然治癒力を活かせ・小倉重成著」を読み進める従って、その呼吸法を試してからです。自分でも大変驚きました。呼吸だけで体重が減るとは夢にも思いませんでした。この20年何をしても変わらない体重が絲も簡単に落ちてしまいました。今回のお話は、この`小倉流秘伝の呼吸法`を皆様にお伝えします。どうぞお楽しみに。

呼吸と姿勢の関係

 胃腸や肺が弱い人の姿勢は、腰が曲り猫背になりがちです。胃腸や肺を守るため自然にそのような姿勢になって行くのですが、気をつけないと無意識に呼吸が浅くなって行きます。私たちは生きるためのエネルギーの85%を空気中から頂いているので、食物の摂り方が良くても、浅い呼吸で酸素不足になると、完全燃焼せずエネルギー化ができず栄養不足になり、疲れやすく、老いやすくなります。平均で呼吸は1分間に16回で、強く長く深くすると1回まで落とせます。上級者は5−10分に1回の呼吸まで平気になるそうです。深い呼吸は酸素効率を高め、新陳代謝を旺盛にし、気魄に富むようになり、疲れにくくなり、若返り、心身の病や治療、予防にもなります。
 深い呼吸をするには、先ずは姿勢をよくする事が大切なのです。では皆さん、その姿勢の作り方、呼吸のやり方を説明させて頂きます。
 
小倉流姿勢と呼吸の実践
1、お尻を後ろへ引き、臍の下(腰仙関節)を最大限に強く前に突き出す。(腰仙部の筋肉が緊張し、肛門がしまり、臍下丹田に力がみなぎる。)
2、あごを引いて、うなじを伸ばし、肩の力を抜いて落すと、胸が張り横隔膜が下がる。
3、この正しい姿勢で、鼻から音がしないように静かに息を吐き出す。この際徐々に下腹を凹ませ、肛門を締め上げる。
4、次に静かに音のしないように、鼻から息を吸い込み、一旦息を止めてからまた初めのように息を吐き出す。(できれば60秒を目標に吐き出す。腹圧を急に抜くと、反動的に意識せず
大量の空気が肺中に流出して酸素の受容量が増大して、健康増進、脳細胞の活動をよくする。)

深い呼吸は新陳代謝を高める

 この姿勢での呼吸は、全肺呼吸、腹式呼吸と言われ、浅い呼吸と比べ三分の一の呼吸エネルギーで三倍のガス交換ができ、炭酸ガスの排除され、血液のアルカリ性の度合が強まります。血液がよりアルカリに傾くと、ウィルスなどの病原体を排除する白血球の働きが強まり、また疲労物質も溜まり難くなります。手前味噌ですが、確かに気がつくと疲れが違ってきました。朝の寝起きも良いのです。疲れないから、仕事の日でも朝からジョギングに行くこともありました。また驚くことに呼吸が深くなると、食べるスピードが遅くなりました。よく味わって食べるようになったので濃い味を好まなくなりました。以前は体重を減らすため、カロリーを抑えることに躍起となり、その結果、新陳代謝が落ちていることに気がつかなかったのです。深い呼吸はエネルギー効率を上げるため、食べ物が完全燃焼するようになり、少ない量で新陳代謝を良くできるのです。小倉先生の食事は一日一食であったと聞いています。私たちには難しことですが、呼吸を深くし栄養が完全燃焼できれば確かに可能なのかも知れません。

呼吸と漢方薬は、寿司と醤油
とても大切な組み合わせという意味です。皆さん漢方薬が体に働くメカニズムを知っていますか?一言で言いますと`体内の毒を外に出して病気を治す`という事です。大便、小便、汗、生理などで体毒を出す、手助けをするのが漢方薬なのです。風邪を引いても早く治る方は熱を出せる人で、熱を出す力がない方は風邪が長引きます。深い呼吸をする方は、いつも新陳代謝が高まっているので毒素を外に出しやすく、漢方薬の効きをよくしてくれます。寿司には醤油がなくてはならないように、漢方薬と呼吸は大切な関係です。漢方薬の効きを高めるためにも是非呼吸法を身につけて下さい。よろしくお願いいたします。

東邦大学客員講師・薬剤師 鈴木寛彦

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