マイベストプロ静岡
谷津吉美

女性の悩みをやさしく包み込む漢方薬のプロ

谷津吉美(やつよしみ) / 薬剤師

有限会社むつごろう薬局

お電話での
お問い合わせ
054-247-6006

コラム

年は忘れて考えない 

2020年2月17日 公開 / 2021年3月1日更新

テーマ:東洋医学の謎

コラムカテゴリ:美容・健康

コラムキーワード: 自律神経失調症 治し方リラクゼーションうつ病 特徴



年は忘れて考えない (考えすぎる方に、三黄散)
沖縄の泉重千代さんの長寿十訓からの言葉です。
人は不安を感じる動物です。特に先への不安はより強く感じてしまいます。取り越し苦労は、過去にあった辛い思い出から作り上げてしまうこともあります。「年は忘れて考えない」とは、過去未来にとらわれないで、今を精一杯生きるということかもしれません。泉さんの言葉の意味深さが読み取れます。
 さて、ここで漢方医学の話を少し。考えすぎることを漢方では「気の病」と言います。「病は気から」ともいいますが、考えすぎて頭が充血してしまう事をいいます。頭に熱を帯びてしまいますから「頭を冷やせ」となるわけです。パソコンで言うフリーズ状態です。この状態のときに「三黄散(さんおうさん)」という漢方薬を使います。大黄、黄連、黄芩の三つの「黄」からつけられました。この成分は、身体の鬱熱を冷やす働きがあるため、当に頭を冷やす漢方薬なのです。火傷、高血圧、動脈硬化、脳血管障害、便秘、二日酔い、血尿、神経衰弱、ノイローゼ、不安、イライラ、心悸亢進、のぼせ、どもり、不眠、痔の出血、皮膚病、めまい、耳鳴り、難聴、結膜炎、眼底出血、口内炎、歯痛等等、多くの症状に使われます。これは、私たちが手作りで作っている漢方薬の一つです。
 泉さんは、「健康はお天道様のおかげ」とも言っています。考えすぎず、自然に沿った生き方で、感謝の気持ちを忘れなければ、きっと健康で長生きをさせてもらえると思います。

この記事を書いたプロ

谷津吉美

女性の悩みをやさしく包み込む漢方薬のプロ

谷津吉美(有限会社むつごろう薬局)

Share

関連するコラム

谷津吉美プロのコンテンツ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ静岡
  3. 静岡の医療・病院
  4. 静岡の漢方・薬膳
  5. 谷津吉美
  6. コラム一覧
  7. 年は忘れて考えない 

© My Best Pro