まちの専門家をさがせるWebガイド マイベストプロ静岡
杉村喜美雄

昭和初期の家・再生リフォームのプロ

杉村喜美雄(すぎむらきみお)

(株)育暮家ハイホームス

お電話での
お問い合わせ
054-636-6611

コラム

車いすの建築士

大切なものを残す

2016年7月25日

「木の家と太陽と車いす」と言う本が出版されました。





名古屋で100年の歴史を刻む阿部建設の社長、阿部一雄さんが野辺公一さん(㈱オプコード所長)のプロデュースのもと書きあげた本です。

昨日はその出版記念パーティーにお招きいただきました。実は著書には育暮家はいほーむが阿部さんのアドバイスを受けながらリフォームさせていただいた「庵原の家」のことが紹介されているのです。その関係でお招きに預かったのです。





阿部さんはバイクの事故で脊髄を痛め、車いすになってしまったのですが、身体的、精神的な苦難を乗り越え、持ち前の前向き思考から車いすの建築士兼社長として活躍されています。車いすの阿部さんとはomソーラーの関係で親しくさせていただいていたのですが、「庵原の家」のリフォームを通して、脊髄損傷のこと、歩けないこと、家族、車いす生活のこと、障害をもち自立していくためになにが大切なのか、また住まいについてどう考えるべきかを衝撃を受けながら学びました。そしてそれは私の大切な経験となり財産になりました。なにより感謝するのはそんな障害者の住宅に未熟な私を信じてリフォームを任せてくれた「庵原の家」の家のご家族の方々です。「庵原の家」の体験を14ぺージに渡り書かれています。

改めて当時のやり取りを思いおこしています。





講談社から有賀リエさんの「パーフェクトワールド」とタイトルされた女性向けの漫画本(ラブストーリー)が出版されていて人気のようです。その有賀さんも見えていました。車いすの建築士が主人公で阿部さんがモデルになっているようです。漫画の中の障害を持った主人公がよりリアルに描かれているのは「阿部さんのおかげです」と話されていました。外からは見えてこない障害者の苦悩と夢・希望を繋いでいくストーリーです。





帰りに三省堂書店によって介護コーナーの棚を見ていたらそこに阿部さんの著書が置かれていました。「介護コーナー」か・・・・

“車いす”・・・から連想することは「介護」なのか、そうかもしれないな。でも、きっとどのコナーに置こうか悩まれたと思います。ひょっとしたらあちらこちらに置いてあるかも知れませんね。

オリンピックとパラリンピックが近づき、躍動的な障害者の姿を早く見たいと思われている方も多いと思います。でも、自立するハードルの高さを前にして悩まれている障害者の方の存在も忘れてはならないと思います。「庵原の家」のリフォームの最終目標は「如何に自立できる生活を実現するか」にありました。私がその最終目標に到達するためには阿部さんの力が必要でした。

今迎えている高齢化社会、私たちは住まいづくりに於いてなにをよりどころに設計したらよいのか。40.50.60代から描くライフスタイルを支えるにはなにが必要なのか。介護の課題が大きくなる中、そこには「自立した暮らしを維持する」の意味、意識をつくり手、住まい手で共有されることがことが求められています。「庵原の家」のリフォームは車いす生活のディテールづくりとつくり手の意識改革を阿部さんから指南されたのだと振り返ります。

障害者、高齢者の住まいを考えるとき、手すりや段差改修などのバリフリーはもちろんですが阿部さんが言う「心のバリアフリー」を理解することで「自立した暮らしを維持する」生活(住まい)を実現できると確信します。

阿部さんの著書を手にとって見ることで伝わってくるものがあるかと思いました。


育暮家はいほーむすのホームページはこちらから
育暮家りふぉーむのホームページはこちらから

静岡県藤枝市青南町2丁目8-7
        育暮家ハイホームス

この記事を書いたプロ

杉村喜美雄

杉村喜美雄(すぎむらきみお)

杉村喜美雄プロのその他のコンテンツ

Share

杉村喜美雄プロのその他のコンテンツ