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コラム

学校公演、教育現場で活きる『和太鼓』

2021年1月13日 公開 / 2021年1月27日更新

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

− 2021年。
松の内も過ぎ、本格的に新しい一年のスタートです。
相変わらず、というかいよいよコロナの影響は厳しさを増してきていますが、古来から「豊作祈願」「疫病退散」などの祈りを神々に伝える役を担ってきた太鼓の打ち手として、こんな時だからこそ、僅かでも人々に明日を生きる活力を届けられるような仕事をしていきたい!そんな気持ちから、コロナ禍で毎年恒例の年始の演奏の場が中止になった分、年末年始は1日も欠かさず、稽古場に通い鍛錬の日々を過ごしました。1日も早いコロナの収束と、心置きなく生の演奏を楽しんでもらえる日がくることを願って…。

さて、前回「学校公演」の話題を取り上げました。

太鼓奏者としての道を歩み始めるまでは教員を目指していた(小学校教員養成課程、理科専攻でした笑)こともあり、学校公演を[ライフワーク]の一つと位置付けておるわけですが…

<芸術鑑賞会/学校公演に「和太鼓」が人気?>

おかげさまで、地元静岡の沼駿地区を中心に数多くの学校からお声がけいただき、公演を行ってきました。
文科省が定める「学習指導要領」の中で和楽器の体験・鑑賞が推奨されるようになり、平素の授業ではなかなか取り上げることが難しいこともあって、1年ないしは2年に一度の「鑑賞会」に和楽器を選ばれる学校が増えています。その中でも「和太鼓」は、大きな音やアクションを通して全身で感じ楽しむことのできる「体感楽器」という側面と、その取っ掛かりやすさ・親しみやすさから、需要が多いと感じています。

<体感・体験が容易な楽器>

学校での公演は体育館で行うのが常ですが、僕が行う学校公演では、極力ステージは使用せず、子どもたちが座っているのと同じフロアで演奏するようにしています。その方が、床を通して楽器の鼓動が直に伝わるからです。演奏を聴いた子ども達からは「床からビリビリ振動が伝わってきた」「お尻がかゆくなった」「ズンズン響いてお腹が減った」などの感想をもらいます(笑)。
「リズムを刻む」というのは音楽の最も根本的な行為です。
手拍子を打つ、リズムを口ずさむ、膝を叩くなど、道具もいらず誰でもできます。
さらに和太鼓は、非常に頑丈な胴と皮でできており、簡単には壊れません。加えてとりあえず誰でも「打てば鳴る」楽器ですので、公演の中では必ず「体験コーナー」を設けて、簡単な演奏体験ができるようにしています。無心にがむしゃらに太鼓を叩く子どもたちを見ていると、自分が初めて太鼓に触れた時の、まるで父親と相撲を取る時のような「どんなに強くぶつかってもビクともしない、安心感」みたいな感覚を思い出します。

<楽しさ・賑やかさだけが太鼓の魅力じゃない!>

先述の通り、血が踊るような大きな音とアクションは、太鼓の魅力の中でもとても重要な要素です。でも、それだけじゃない。
太鼓がどんな素材からできているか、人々の古来からの営みの中で、太鼓がどのような役割を担ってきたか。日本の土壌において生まれた様々な芸能の中で、太鼓がどのような表現に用いられたのか…それらを紐解いていくと、もっともっと幅広い太鼓の魅力・奥深さが発見できます。
ですが残念ながら、プロ・アマひっくるめてこのようなお話を体系化してきちんと語れる演奏家が非常に少ない、というのが現状です。

(次回に続く)

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