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内田昭弘

家族をつくる喜びを伝える不妊治療のプロ

内田昭弘(うちだあきひろ)

内田クリニック

コラム

「いかなるときも受精卵を守る」

クリニックのハード面

2014年6月28日 / 2018年8月9日更新

燃料系自家発電からソーラー発電へ

~~時代に沿った新たなシステムへ~~
当院では、かねてより培養器の受精卵の安全について検討を重ねてきました。
内田クリニックのような小さなクリニックでの無停電電源の確保は決して簡単ではないこともわかっていました。しかし、その思いをより強くさせたのは、やはり、3年前に起こった東日本大震災でした。
“もし、災害が起こり停電したら、培養器も冷蔵庫も止まってしまう……。大切な受精卵は、何があっても守らなければならない”。そんな思いから、培養器の24時間稼働計画に本格的に取り組むことにしました。
当初は燃料系の自家用発電設備(発電機)を考えていました。しかし、相談をした島根電工株式会社の担当者は、コスト、騒音、メンテナンスと課題が多い自家用発電設備より、太陽光発電とリチウムイオン蓄電池の組み合わせを提案してきました。その理由は、ソーラー発電は災害時の燃料確保の心配が無用であること、リチウムイオン蓄電池は寿命が長く、設置時に国の補助金があることなどでした。

3年の歳月をかけた「創蓄連携システム」の導入

検討を重ね、ソーラー発電とリチウムイオン蓄電池のシステムに決めると、早速、準備に取りかかりました。条件は、オーバーナイト。最低でも12時間は稼働する蓄電池とそれを充電する電力の確保が必要と考えました。
当時の太陽光発電システムは、いったん停電するとその発電もストップしてしまう機能のため、いくら蓄電池を持っていてもソーラー発電での蓄電ができませんでした。それでは意味がなく、停電時に電力会社からソーラー発電の装置に自動切り替えできるシステムが必要でした。しかし当時はまだ、そのような機種が販売に至っていなかったのです。
メーカーの開発を待ちながら、島根電工の担当者の永瀬さんと必要な設備、機械の消費電力数など何度もすり合わせを行い、徐々に計画を形にしていきました。
そして平成26年2月、太陽光と蓄電池の研究に先進的に取り組んできたパナソニックから「電力切り替えユニット」が発売されたのを機に、太陽光発電システム、リチウム蓄電池ユニット、パワーステーションを組み合わせた「創蓄連携システム」を導入。同年4月、念願叶って、停電時の培養器と冷蔵庫の連続稼働が可能になり、12時間を遥かに超える24時間の無停電システムが完成したのです。

計画から設置まで3年。こうして、患者さんの思いや大切な受精卵を守ることができるようになりました。

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