コラム
お仏壇を設置した家でのお参りの作法
2015年9月6日 公開 / 2015年10月3日更新
日々のお世話が大切です
せっかくご自宅にお仏壇を設置しても、設置しただけで安心してしまってご先祖様のお世話をさぼってしまっては意味がありません。まず毎日のお世話として、仏飯、お水、お花、灯り、お香の五供を忘れずに行いましょう。
仏飯はできるだけ午前中に供えるようにします。毎朝炊きたてのご飯をあげてください。パン食のご家庭ならパンでも良いです。
お水は、浄土真宗以外の宗派であれば毎朝新しいものをお供えします。お茶でもいいです。
お花は毎日替えるのは意外と大変ですので、普段は造花にして特別な時だけ生花にするのでも良いでしょう。
また、ロウソクに火をつけお線香をあげるのも欠かさず行いましょう。
故人が好きだったものをお供えするのも構いませんが、においのキツイものはなるべく避けるようにします。
お客様の手土産などをお供えした場合は、マナーとしてご家族がそのお下がりをいただいてください。
以上が大まかなご自宅のお参りの作法ですが、あまり堅苦しく考えないでください。
まずはできることから始めていき、毎日拝むということが何よりも大切です。
お焼香のマナー
お仏壇のお参りにはお焼香が欠かせませんが、お焼香には2つ種類があります。
1つは抹香、1つは線香です。抹香というのは、右手でつまんで額の前で拝み、拝んだらパラパラと香炉に落としていく焼香です。お葬式や法要時によく使われますが、誰でも1度は体験したことがあるでしょう。
ところで、抹香の拝む回数と線香の立て方には宗派によって若干の違いがあるようです。
例えば真言宗では、抹香は1回拝み、線香は3本立てます。曹洞宗では、抹香は2回拝み、線香は寝かせて焚きます。浄土真宗本願寺派では抹香は拝まず、線香は寝かせて焚きます。
ただし、間違えたからと言って罰があたるわけでもないので、慌てる必要はありません。大切なのは供養の気持ちです。
お花のマナー
造花は仏様やご先祖様への供養として「相応しくないのでは?」と思っている方が多いのですが、造花は決してマナー違反ではありません。あくまでも「美しいものをお供えして仏様を崇める」、そのような気持ちが大切なのです。
特に夏場は、生花は傷みやすく、すぐに萎れたり枯れたりしてしまいます。そのような元気のない花が飾られているより、造花であっても常に美しい花が飾られている方が仏様も喜ぶはずです。
ただ、そうはいっても、やはり月命日などの日にはできるだけ生花をお供えしたいものです。やはり見栄えが違います。
ちなみに造花と同じように、ロウソクの火も普段はライトでも大丈夫です。また、お線香の火は口で消すのではなく手で払うようにしてください。
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