就職・転職・再就職。将来に不安な女性のキャリア構築を、メンタルケアをしながらトータルサポート（3/3）

心理学を学び、生きることが楽に。さまざまな人生経験を重ね、女性の心を深く理解し、寄り添えるように

　実は徳田さんは音大を卒業し、ピアニストとして活躍していました。「幼少の頃からピアノにうちこんできたせいか、『こうあるべき』という“枠”にとらわれ、視野が狭かった」と言います。

　この「べき思考」という思い込みにとらわれると、その考えに合わないことに対して、攻撃的になったり、逆に自己嫌悪に陥ったりして、ストレスがたまりやすくなります。徳田さんも、結婚相手とよく大喧嘩になり、「なんでこんなに辛いんだろう？」と日々感じたことが、心理カウンセラーになるきっかけになったそうです。「心理学に出会い、いろいろな角度からものを見られるようになり、楽に生きることができるようになりました」

　とはいえ、ピアニストから心理カウンセラーへの道は平たんではありませんでした。離婚や介護など、女性特有の紆余曲折も経ています。しかし、これらもすべてが糧となり、女性の気持ちを深く理解し、寄り添うという徳田さんのカウンセリングスタイルを形成しました。

「『失敗は成功のもと』と言われるように、さまざまな人生経験をしてきたからこそ得られることがたくさんあります。辛いことも貴重な財産となって、本当にやさしくて強い人になれる…そのためのお手伝いをさせていただきたいです」

　言葉でうまく話せない時や、心が疲れている時は、音楽療法も取り入れています。音楽の持つリラクゼーション効果やコミュニケーション能力の向上を通して、心を豊かにし、前向きに生きる意欲をもたらすからです。心理カウンセリングとピアノレッスンを合わせたメンタルピアノというユニークなコースも実施しています。

（取材年月：2019年1 月）

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