税務・会計の支援で、経営者と共に「つよい会社」を育む（2/3）

会議のオブザーバー、社内の会計セミナー講師としても活躍

　魅力的な商品・サービスを提供する会社が、経営上の数字から現状を把握し、適切に対処していくことで、100年企業のように長く存続すれば、その分、社会が潤い、皆が幸せになれるはず――。そんな思いを抱いて中山さんは、会計や税務のサポーターとして日々奮闘しています。

　顧客の元には1カ月に1回足を運んでいます。顧客の会議にオブザーバーとして参加したり、最近は経理業務の改善を相談される機会も多いそうです。

　365日止まることがない会社や仕事には、必ず何かしらの問題や懸念事項が出てくるもの。そんなとき、経営者に「いつでも相談できる」「中山さんが来たときに聞いてみよう」と思ってもらえるのは重要なのだとか。

　顔を見合わす機会を増やして信頼関係を築くことで、経営者には会計や税務への理解を深めていただき、ぜひとも財務に詳しくなってほしい、と中山さんは期待しています。それは社員も同様で、会社が社員の集合体である以上、粗利や原価、営業目標を達成するため数字の考え方、貸借対照表の見方など基本事項を習得しておく必要があるという考えからです。そのため社員教育の一環として社内セミナーの講師をしてほしいという依頼も増えていると言います。

　もともと中山さんは、こうした顧客以外でも、知り合いから会計勉強会の講師を頼まれたり、イベントに税理士としてゲスト出演してほしいと声をかけられることが珍しくないのだとか。こうした「ちょっとお願い」という依頼は、最近、女性起業家向けの会でもあったそうです。

　「女性の場合、小規模な経営スタイルが多いので個人事業主としての相談が多い。でも個人事業に止まらず、ぜひ法人化を目標にして頑張って欲しい。数字を理解すれば、その可能性が見えてきます。そこを支援できたらと常日頃思っていたので、お手伝いします、と即答したんです」

　結果的に、経営や経理の疑問を解消するカジュアルな勉強会、女子ランチ会は大成功。今後も「数字につよい女性」を育てる活動は続きます。

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