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三上康一

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三上康一(みかみこういち)

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コラム

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人材の戦力化

2018年6月5日 / 2018年8月16日更新

出張先で一人飲みを目的とした居酒屋の探し方

 山形県で仕事をした際の話です。その日は、現地で仕事を終えた後に宿泊する予定でしたので、駅前のホテルにチェックインした後、タクシーに乗り込みました。

 当地の飲み屋街は、駅からやや離れた場所にあることは事前に分かっていましたので、タクシーの運転手に「どこかお勧めの居酒屋さんってありますか?」と聞きます。運転手も心得ており、お勧めの店へ連れて行ってくれます。出張先で居酒屋を探す際は、タクシーの運転手に聞くに限ります。なんといってもリアルな情報を豊富に持っています。

 ところが、その運転手がお勧めの店がたまたま休みでした。しかし、タクシーの運転手は、数軒の情報を持っているもので、「安心してください。まだ良い店はありますから」という言葉とともに、他の店に連れて行っていただきました。

山形の居酒屋で馬刺しを食す

 連れて行かれた店は、こぢんまりとした居酒屋でした。カウンターに陣取り、メニューを眺めます。

 山形県は、かつて馬の産地として知られ、年貢を馬で納めていたといいます。もっともその頃の馬は食用ではなく、農耕や荷役用でした。しかし、農耕機具や車両が開発され、馬に取って代わるようになることから、食用としても使われるようになりました。そのような背景があり、山形県の居酒屋に入ると、多くのお店が馬刺しをメニューに掲載しています。

 その居酒屋にも馬刺しがありましたので、お酒とともにオーダーすると、程なく目の前には鮮やかな赤色の馬刺しが出てきました。
 食すると、やっぱり美味い。思わずカウンターの向こう側にいる店長と思しき方に「山形の馬刺しってホント、美味いですね」と語りかけてしまいました。

 するとバツの悪そうな表情の店長から返ってきた台詞は「いえ、お客さん、この馬刺しは北海道産なんです」でした。

ディスカッションのテーマとして活用する

 この対応をどう判断するかを考えることは、面白い考察だと思います。

 私に声を掛けられた店長と思しき方は、正直にその馬刺しが山形産でないことを伝えてくれました。メニューには「山形産馬刺し」とは書いておらず、単に「馬刺し」と書いています。それを山形産であると勘違いした私に正確な情報を提供しており、この対応が間違っているとは一概には言えないでしょう。

 反面、山形産の馬刺しだと思い、それを楽しく食している顧客の夢を壊したことも事実です。「山形の馬刺しってホント、美味いですね」という顧客からの投げかけに対して単に「ありがとうございます。ところで出張で山形へ?」という一言で済ませていれば、顧客は高い満足度を得たかもしれません。

 顧客と状況に応じ、最適な対応を行うには、単に正しい情報を提供しさえすれば良いものではない、ということを考えさせられた一件でした。このような題材をミーティングなどディスカッションの場で取り上げ、議論をすることも、店舗の活性化につながるでしょう。

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