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三島泉

建物調査や耐震診断等に強い一級建築士

三島泉(みしまいずみ)

有限会社三島泉設計事務所

コラム

耐震診断について〔その2〕

2019年2月11日

◆耐震性を数値で評価するとは何か?
木造戸建て建物の基礎から上の部分を「上部構造」と呼びます。
評価する数値のことを「評点」と呼びます。よって、「上部構造評点」は何点なのか?と数値化することで木造戸建住宅の耐震性を判定するものです。1.0を基準としたそれは下記の通りです。
(震度6強~7程度の地震を想定しています)

評点1.5以上   【判定:倒壊しない】
評点1.0~1.5未満 【判定:一応倒壊しない】
評点0.7~1.0未満 【判定:倒壊する可能性がある】
評点0.7未満   【判定:倒壊する可能性が高い】

上記より、例えば1.05で「一応倒壊しない」場合と0.95で「倒壊する可能性がある」場合の差は殆どありません。ではこの差って何?ってことですが、全ての住宅がこの数値によって線が引かれるわけではありません。これはあくまで耐震診断をした建物強度の目安とする数値上の判断の指標でしかありません。地震による建物への影響は地域性(地盤が良い悪い、地震波の方向と建物の持つ強弱方向の一致不一致などなど)に大きく左右されることも明らかとなっており、場合によっては1.0以上の建物が倒壊し、1.0未満の建物が倒壊しないケースもあるかもしれません。
しかし、耐震改修にかかる費用等に対する補助金や助成金などの手続きはこの数値によって判断されていることも事実としてありますので、耐震補強設計を行う場合は1.0を超えることが必須であり、1.5を超えることが望ましいことは言うまでもありません。

◆耐震性を判断する要素は何か?
前述の「耐震診断とは」で判断するための要素(耐力要素と言います)を記載しましたが、最も重要なものは、「壁(耐力壁)」が十分にあるかどうか?バランス良く配置されているかどうか?です。簡単に言えば、「壁が多いか少ないか」で決まるといっても過言ではありません。

では、「柱」が多いか少ないかはどう考えたら良いのでしょうか。
「地震の時は柱が多い小さい部屋(便所)に逃げ込みなさい!」と聞かされたことがありませんか?全くの間違いではありませんが根拠は曖昧です。
一般の住宅で使用されている「柱」の寸法は105mm×105mm(3.5寸角)が主体であり、通し柱に120mm×120mm(4寸角)が使用される程度です。建物によっては全ての柱を120mm角で行うこともあるかも知れません。
残念ながら、両者の柱は耐力要素にはなりません。耐力要素とできる柱の寸法は、150mm×150mm(5寸角)以上の場合となります。これは、寺社仏閣や和風伝統工法による住宅の場合が殆どで一般的ではありません。したがって、一般的な住宅は壁が主な耐力要素となりますので、「耐力壁の多い小さい部屋に逃げ込む」のであれば根拠がはっきりしてきます。

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