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神田正範

犯罪に詳しく防犯を多角的に解説する対話型セミナー講師

神田正範(かんだまさのり)

犯罪予防研究所

コラム

DV(ドメスティック・バイオレンス)は回避できない!?

男女の防犯

2015年1月19日 / 2015年2月10日更新


互いの信頼関係が及ぼす暴力

先日、インターネットで気になる書き込みを見つけました。「犯罪は、加害者と被害者どちらが悪い!?」と銘打ち、本音と建前を問うものです。DV(ドメスティックバイオレンス=同居する男女間の家庭内暴力)では、多くのケースに於いて、加害者と被害者の両者にカウンセリングが必要とされています。つまり、不平不満を暴力という形に変えてしまった加害者と共依存の関係にある被害者の両者に、立ち直る機会が必要と考えるからです。

DVは暴行や傷害、強姦など犯罪に発展するケースも少なくありません。また、生命の危険さえ危惧されるケースも増えています。この様な場合は、法的措置「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)」が必要ですが、トラブルの非(悪)は、どちらにあるのでしょうか。もちろん、精神疾患など異常な場合を除きますが、加害者と被害者の両者にあると考えます。夫婦や恋人などの関係であっても、両者が互いのことを知り尽くしている事は稀です。互いが、自分の意思を伝え、相手を理解して受け入れる努力が必要で、恋愛を伴う男女間の信頼関係は、5年や10年など短い期間で得られるものではありません。蜜月、衝突、倦怠などを繰り返し、永い年月をかけて育むものです。信頼関係の構築を急ぐあまり、自分だけの思い込みが優先され、思いが溢れてしまうことがあります。そんな時に、DVへ発展してしまうのではないでしょうか。

台所用洗剤のCMにみる理想の夫婦

生まれも育ちも全く違う男女が知り合い、縁あって結婚する。世の中の夫婦の殆どが当てはまることです。しかし、年間23万組もの夫婦に終焉が訪れています。(平成25年人口動態統計・厚生労働省より)
離婚という形で解決できた夫婦は、幸せです。夫婦が互いに傷つけ合い、憎しみ合って暴力(DV)に発展し、時には殺人事件に至るケースもあります。また、多くの犯罪者に「幼少期を過ごした環境」が影響していると考えられています。つまり、両親が作り出した環境に、犯罪行為におよぶプロセスが隠れているということです。家庭環境がおよぼす子どもへの影響は、人生の大半に影響を与えるもので、楽観視できるものではありません。

30年ほど前、老夫婦が手つないでスキップするテレビCMがあり「わたしもこんな夫婦になりたいなぁ」とあこがれる女性が沢山いたことを思い出します。では、年を重ねても仲良くできる秘訣はあるのでしょうか。
秘訣は、探るのではなく、見習うこと。人生の先輩を見て習う(学ぶ)ことです。夫婦で還暦を過ぎても仲の良い夫婦に共通している事があります。それは、互いが「素直」であり、喜怒哀楽を共有してウソをついていないことです。難しく例えると、利害を一致させる努力を互いが行っています。
譲れないところは押し、押されたら受け入れる。または、譲れない互いの思いを足して2で割る感じです。

発想と立場の変換

結婚(家庭)を前提とした、男性の女性に対する願望は「良妻賢母」です。見本は、自分の母親ですが、時には反面教師でもあります。このような我儘を叶えてくれる女性は…いません。また、「経済力」「容姿」「寛容」を兼ね備えた男性…こちらもムリです。では、どのようにしたら理想に近づけるのでしょうか。自分の理想を相手に求めるのではなく(発想の変換)、自分で実行する(立場の変換)ことです。女性に「良妻」を求めるなら、自分が「良夫」になる、男性に「容姿」を求めるなら自分が「美を保つ」こと。そして、出来ることと出来ない事を二人で選択します。つまり、共同作業です。披露宴での一幕を思い出してください。「最初の共同作業です、ケーキ入刀…」思い出して頂けましたか、CMのような理想の夫婦は、「自分が…」などと力まず、共同作業を続けているだけです。つまり、生まれも育ちも違う男女ですから、解らないことは解らない、好きなことは好き、嫌いなことは嫌いとハッキリ主張し、相手の意見を取り入れながら、互いが成長していくという感じです。

このようにウソがなく、相手を敬う行動は、信頼を築き月日を重ねても仲睦まじい関係を維持できます。まずは、互いが相手を知るということが大切です。そして、ウソが無く互いが敬う関係であれば、暴力(DV)は発生しません。

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