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人の話が楽に聴けるようになる聞き方のコツ④ くり返し

2021年10月16日

テーマ:傾聴ってなに?

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

聞き方のコツ③では、傾聴の「うなずき・あいづち」についてお話しいたしました。
今回は聞き方のコツ④
傾聴の「くり返し」についてお話しします。

あなたは、人の話を聴いている時に「オウム返し」をするといいよ!と聴いたことがありませんか?
私がここで書いている「くり返し」は「オウム返し」と同じです。
だけど、なんでもかんでもくり返しをすると良いというわけではありません。
「くり返し」には、なにをくり返すのかというポイントがあります。
今日はくり返しのポイントをお伝えしますね。


くり返しのポイントは?


話し手の話を聴いている時に、なにをくり返すかというと、
「相手の気持ちをくり返す」ということです。

人が話す話題は「事柄」と「気持ち」という二つの要素でできています。
「事柄」はいわゆる事実のことです。
事実は頭の中でイメージが浮かぶものです。
例えば「来週友人とランチに行くの」と言った人がいたとします。
それを聞いたあなたは、目の前の友人が数人でランチしている様子をイメージすることができると思います。
これは「事柄」だからです。

次は「気持ち」です。
「来週友人とランチに行くからすっごい楽しみなの」
と言った人がいたとします。
この「すっごい楽しみ」だけをイメージしてみてください。
友人、ランチなどの事柄がなくて「すっごい楽しみ」だけをイメージしようとしても、頭の中にイメージが浮かびませんよね。
この「イメージが浮かんでこないもの」が気持ちです。

くり返しの例


「事柄」と「気持ち」の違いがわかったところで、先日聴いた友人の話を「くり返し」の例をあげてみます。
「今度熊本の天草に旅行に行くんだ」
と友人が言いました。
この文章には「気持ち」はあるでしょうか。

この文章だけだと、実は「気持ち」はわからないのです
私の場合は友人が熊本に向かっている飛行機に乗っている様子が浮かびました。
イメージが浮かぶということです。
気持ちが出ていない話の時の聴き方は「そうなんだね」のようなうなずき・あいづちだけで応答します。

それでは友人がこう言ったらどうでしょう。
「今度ね。たまたま行くことになった熊本の天草に旅行に行くんだ。」
「そうなんだね。たまたま行くことになったんだ。」
とくり返します。
この「たまたま行くことになった」が友人の気持ちです。

天草に行きたくて天草を選んだのではなく
以前から行きたいと思っていたのではなく
「たまたま行くことになった」
この気持ちをくり返すのです。
「たまたま」はイメージが浮かんできますか?
「たまたま」だけだとイメージが浮かびませんよね。
このイメージが浮かんでこないものをくり返すのです。

「気持ち」をもう少し深めましょう


「気持ち」はわかりやすいものでいうと、形容詞があります。
嬉しい、楽しい、悲しい、悔しいなど、これは全部気持ちです。

形容詞以外にも「たまたま」のように形容詞ではないのですが、話し手の「感情のこもったキーワード」も「気持ち」なのでくり返します。
話し手の訴えたい感情を表すことばですね。

最近私が出会った感情のこもったキーワードは
「口紅ぐらいは塗っておこう」
気にいっているカフェ」
ずぅーっと待っている」
「そんなことありえないはず
「あの人厳しそうなのに…」
ちょっと気になる」
こんな感じでしょうか。
この太字のところは、話し手の「感情のこもったキーワード」の部分になります。
気持ちとは「形容詞」だけでなく「話し手の感情のこもったキーワード」も気持ちです。

「感情のこもったキーワード」とは、話し手の心の中にある、心の動きになります。
私はこんな風に感じている
私はこれについてこう思う
というように、「話し手がどのように感じているか」に注目してくり返します。

実際の会話はこうでした


先ほどの友人の天草旅行の話を聴いた私の実際の反応は…
「え?天草に行くの?すっごいいい所だよ~!
実は親せきが旅館やっててさ。
「湯の郷くれよん」っていう小さな旅館なんだけど、とにかく料理がすごく美味しくって。
楽天トラベルでも評価高くて何回も賞もらってるんだよ~!で、どこに泊まるの?」
「夕日が海の高さで見えるところがあってね。天気が良ければすごくきれいに見えるよ~!
十三仏公園も私はおススメ。教会も素敵なところがいっぱいあるよ~!」
もうおわかりですよね。これは全く傾聴ではないのです…
私が言いたいことを言い、訊きたいことを訊いただけでした。
これは日常会話です。(コラムの聞き方のコツ①に書いています。)
と、話が日常会話にそれましたが、これはきっと普段よくある反応だと思います。





くり返しの一番大切なポイントは?


「くり返し」のポイントは伝わりましたでしょうか。
最後にくり返しをする時に一番大切にしていただきたいポイントがあります。
それは「くり返す時にあなたの気持ちをのせること」です。

ただただ相手の「気持ち」をくり返すだけでは、とてもわざとらしく相手に伝わります。
なので、くり返された話し手に「なにその聴き方!」「そのくり返すのやめてくれる?」
と言われることもあります。

なので一番大切なことは、「あなたが本当に相手の話を聴きたいと思っているか」なのです。
相手の気持ちをわかりたいと思って聴いていると、型だけの傾聴にはならないのです。
「くり返し」をする時には「あなたの気持ちをわかりたい!」という気持ちをのせてくり返してみてくださいね。

まとめ


傾聴のくりかえしは
①相手の気持ちをくり返す
②気持ちはイメージができないもの
③気持ちは形容詞と相手の感情がこもったキーワード
④一番大切なポイントは「くり返しにあなたの気持ちがのっているか」
このポイントを意識しながら、ぜひくり返しの練習してみてくださいね。

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この記事を書いたプロ

村尾リエ

気持ちをつなぎ、生きることをラクにする傾聴講師

村尾リエ(彩-irodori-)

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