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澤根慎児

働く人と関わる全ての人を応援するカウンセラー

澤根慎児(さわねしんじ)

ヒトらぼ

コラム

ハラスメントをしないために、受けないために

対人関係から見えること

2018年5月7日 / 2018年5月9日更新

パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、アカデミックハラスメント、モラルハラスメント・・・・など、多くのハラスメントの言葉が生まれています。被害を受けた方にとっては以降の人生に大きな影響を与えてしまいます。また、加害者の人生も大きく変わってしまいます。なくなるべき問題ではありますが、その線引きの難しさや、受け取り方の個人差もあり、定義が明確にできない問題でもあります。一

この問題を関係性の面からとらえることが、被害、そして加害を与えてしまうことを防ぐきっかけになるとも感じます。

この問題の根本には、加害者側にある、環境や相手をコントロールしたいという欲求がベースにあると考えてよいでしょう。そのための手段として使うもの、が多様になってきますし、被害者側の「嫌だ」という感覚の持ち方も個々に異なるために、ハラスメントの種類というのは広がっていきます。

普段からこの関係性を意識しておくことは、とても大切なことです。多くの場合、仕事や家族、カップル、組織など、所属するグループ内で起こることになりますので、その関係性をよく「知る」ことが大切です。

仕事の場合、上下関係あるいは取引関係の中で起きることが多くあります。仕事の結果をコントロールしたいがために、その妨げになる対象を非難してしまう場合や、その対象に対して自分の感情や欲求を乗せてしまう場合などが起こりえます。前者はパワーハラスメントやモラルハラスメント、後者はセクシャルハラスメントなどに発展することが想像できます。

この時、加害者になりたくないとするなら、コントロールする部分が何かをしっかり把握しているのかを自問することが大切です。仕事の結果であり、プロセスでもあるのですが、予定通りの結果を得られないときに冷静な自分でいられるのか、がポイントになります。もし、感情に任せて対応するようなら、それはパワーハラスメントの方向へ舵を切り始めていることになります。

一方で、被害者側で考えてみると、自分は下の立場である、あるいは言いたいことを言ってはいけない立場である、あるいは、仕事をうまくできていない、とい後ろめたさを持ち始めていることが多いようです。もちろん役割的に下ではあるのですが、役割と自分の存在がイコールになってしまうことが多いようです。結果を出せなかった事実はその通りかもしれませんが、その気持ちを強く持ちすぎていることです。

セクシャルハラスメントの場合は、加害者側の欲求がベースになり、さらに相手の気持ちを読み違えることで、問題行動となっていきます。相手が「嫌だ」という気持ち以上の支配欲が出てくる、あるいは、本当はそうは思っていない、という勘違いが生まれてくるわけです。この場合は、パワーハラスメントなどの役割のパワーだけでなく、ターゲットとされるという見えない不安が出てきますので、被害者の方にとってはとても恐ろしいものになります。

このハラスメントの問題、瞬間的に発生することは基本的にはありません。小さな積み重ね、時間をかけての気持ちの熟成があって、ハラスメント行為が徐々に生まれてきます。そして問題なのが、コントロールできない状況が続けば、その行為はエスカレートしていく、ということです。

加害者になりたくない方は、自分の考え・行為を客観視してくれる人を持つこと、これは抑止力としてとても大切です。上手くいかないときに、気持ちがあれるのは仕方のないこととして、どんな行動を選ぶか、そこを客観視できる存在がいることが大切です。言い方を変えれば、個人化が進んで、そういう関係性がなくなってきている、あるいは、水面下で事を進められる状況が作りやすい環境になった、とも言えます。

誰しも被害にあいたくないわけですが、普段から、相手との関係性に役割の上下の他に、コントロールされているような気持ち、変に先回りされているような感覚、感情を乗せて話をされているような感覚、そういう部分を意識されると、その危険を見つけやすくなります。特に先回りされている部分は、いい人、と勘違いしてしまう部分でもあります。その対象が自分だけであれば、少し注意をしていいかもしれません。

みなさんは、ハラスメントをしているのでは?と不安に感じることはありませんか?

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