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本間香

女性が求める住まいを形にするママさん建築士

本間香(ほんまかおり)

藍建築工房株式会社

コラム

空き家問題  対策

家の話

2015年1月15日 / 2018年3月30日更新

1月10日 NHK放送の
【 ニッポン“ 空き家列島 ”の衝撃 】 を見ました。
その内容は、私自身の仕事(リフォーム業・不動産業)とも大きくかかわるため、
以前からコメントしていますし、とても興味があります。

現在の日本全国の空き家は820万戸。住宅比率でみると13.5%になります。
これは7件に1件が空き家の状態です。
これが20年後には32%になる見込みだそうです。
なんと3件に1件が空き家の状態なのです。

現実問題、私の主人も、両親が住んでいた家はお2人が亡くなられて以来、空き家となっています。
また、毎朝愛犬との散歩道でも何件もの空き家を見ます。
住環境が整った中でもこの状態なのですから、全国的に見たらさらに深刻な問題だと思います。

そこで、今まで個別に書いてきた 「空き家問題について」 整理しておこうと思います。

●空き家の問題点
①放火・・・人の目がないところで火をつけるケースが多いです。
②空き巣・・・空き家の隣の家が狙われやすいといわれています。
③ホームレス・・・暑さ寒さをしのぐ隠れ家となる場合があります。
④災害時の倒壊・火災・・・避難をふさいだり、堅固な住宅に被害を及ぼす事もあります。
⑤虫・動物の発生・・・ネズミや野良猫などは病気の発生源にもなります。
⑥ごみ置き場と化す・・・人の目が行き届かないところは無法地帯となります。

●空き家が増えた原因
①人口減少
 ・・・都市化・人口増の50年間でしたが2008年から人口は徐々に減少しています。
   減少は今後も引き続き、かつ高齢化は加速します。
②新築住宅は年100万戸建っている
 ・・・人口が減っているのになぜ新築住宅はふえているのでしょうか?
   それは住宅建設は家具家電や車などを含めた購買を促進させ、雇用促進など
   経済成長において欠かせない施策だからです。
   当然のことながら、人間の心理は古い物より新しいものがよいと思うものです。
③中古住宅に魅力がない
 ・・・親世代が建てた住宅は1981年の新建築基準法を満たさないものが多く、
   安心安全な住宅とは言いがたい状態です。
   大きな災害の時には人身も財産も失い近隣への悪影響も甚大です。
   さらに、狭小敷地や建物であることが多く、現代の住宅とは大きな差異があります。
④空き家を解体し更地にすると固定資産税が6倍になる
 ・・・戦後復興の中で人々が土地を持ち家を建てるための施策が今では足かせとなっています。
 
人口は減っているのに新築住宅は増えている。
中古住宅はいまや 「売れない・貸せない・住めない」 の三悪条件におちいっています。
それらを引き継ぐ世代は、解体費用+税金を考えれば空き家のまま残したほうが得策と考えるのです。

●空き家の今後の課題
①行政の立場から。
 空き家が増える(人口減少)→町の魅力がなくなる→町がなくなる(衰退・過疎・財政破綻)
 これを防ぐために政府や各自治体は、都市再生特別措置法の改正のもとでコンパクト化や
 人口の集約を推進しています。
 →埼玉県秩父市ではすでに空き家率が全国平均を上回り大きな問題を抱えています。
  人口減少に伴い、インフラ整備が進められない、バス路線の維持が出来ない、病院が閉鎖される、
  救急隊員や消防士が確保できないなど。
  アメリカデトロイトの事例もありますが、施策をあやまると、スラム化した町は犯罪の温床ともなります。
②個人の価値観を見直す。
  老朽化に伴い危険な住宅であっても個人の財産です。ですがそれらを維持できない状態は、
  もはや一人一人の問題ではないともいえます。
  親が建ててくれた大切な家でも、今はもう誰も住む事がなく今後も無用であれば放置するのではなく、
  新たな生かす方策を考えてみる時代に入ったと考えるべきではないでしょうか。
③量から質の時代へ。
 1980年代、私が建築の世界に足を踏み出した頃は、恐ろしい言葉が飛び交っていました。
 「10年持てばいいんだ!」建築する側が建てている住宅に対して言う言葉でした。
 雑であっても手抜きであってもおかまいなしの現場でが多かったとおもいます。
 夢のマイホームがいまや廃墟、わずか10年、20年で廃墟になっている現実。
 これにはピリオドを打たなくてはなりません。
 耐震・省エネ・エコ・自然素材・・・新築も中古も大きく変わらなければなりません。



土地と家は一番の財産と考えた親の時代から、わずか数十年で価値観が大きく変わりました。
これは就職や結婚観にも同じことが言えると思います。
そして今は 「 空き家問題 」 として、新たな価値観が問われているように感じます。
藍建築工房が取り組む 「 中古住宅再生プログラム 」
今後、さらに検討と試作を重ね意義のあるものにしなければと決意しています。
 

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