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  1. 労使間ギャップ解消ミーティング:法令遵守の必要性/労働時間ルール/給与(賃金)ルール
岸本貴史

職場を「人生を豊かにする場」に変える社会保険労務士

岸本貴史(きしもとたかし)

トラスト・パートナーズ社労士事務所

コラム

労使間ギャップ解消ミーティング:法令遵守の必要性/労働時間ルール/給与(賃金)ルール

2019年9月10日

テーマ:労使間ギャップ解消

法令遵守の必要性

こんにちは!
職場環境プロデューサーの岸本です。

スタッフを雇用することは、
労働法などの「雇用ルール」との付き合いを
開始することでもあります。

例えば、スタッフに、

・最大何時間まで
 働いてもらえるのか?

・最低いくらの給与を
 払わなければならないのか?

ということは、
法律などで決められています。

また、

・どんな時に雇用契約を解消できるのか?

にもルールがあります。

実際に雇用してみると、
こうした法律やルールに戸惑うことが
少なくないと思います。

「こんなルール守ってられるか!!」

と思うこともあるかもしれません。

でも、

法律やルールは守らなければリスクになります。

また、そのリスクはどんどん
大きくなってきている様にすら感じます。

なぜなら、行政からの指導や罰則はもちろん、
一般社会からの関心や違反判明時の非難の目も
大きくなっているからです。

最近では様々な場面で法令遵守が重視され、

「あそこの職場は
 法律が守れていないらしいよ…」

なんて噂が広がると、
求人募集をかけても人が来てくれません。

もはや、「義務だから…」
という消極的な理由ではなく、

「人材を確保して経営を安定させるため」

に労働法を知って守ることが必要な時代です。

「どうすれば法律を守りながら、
 事業を存続・発展させていけるか?」

を正面から考えていかなければなりません。

ただのきれいごとではなく、
事業を継続するための経営戦略の一環として、
この難題に取り組んで行くことが必要です。

労働時間のルール

スタッフを雇用するにあたり
気をつけたいルールとして、

「労働時間の制約」

があります。

具体的には、法律(労働基準法)で、
「1週間40時間、1日8時間を超えて
 労働させてはならない」
と決められています。

よって、1人に働いてもらえる
労働時間は、原則、

「1日8時間、1週40時間以内」

になります。

一方、この労働時間には、
様々な例外があり、例えば、

・労使で協定を締結して
 労働基準監督署に届出をすれば
 1日8時間、1週40時間を超えて
 働いてもらうことができる
 (手続き&残業代は必要)

・毎日8時間、毎週40時間を守るのは難しいが、
 「1ヵ月を平均して週40時間なら何とか可能」
 若しくは、
 「1年を平均して週40時間なら何とか可能」
 という場合には、
 1ヵ月単位や1年単位の「変形労働時間制」
 を採用できる(手続き必要)

などがあります。

また、

・常時使用する労働者数10人未満の商業、
 映画・演劇業、保健衛生業、接客娯楽業
 など(特例事業)の場合、
 そもそも1週44時間までOK

といった特例もあります。

この様に、労働時間については
様々な例外がありますが、基本あくまで
「1週40時間(特例事業は44時間)、
 1日8時間以内」
です。

まずは、
この範囲内で事業が運営できる体制がないかを
考えた上で、どうしても難しければ
認められている例外の適用を検討しましょう。

採用する労働時間制度によって、
働く時間のメリハリや支払う残業代の多さ
などにも影響があります。

職場環境全体への影響も大きい分野なので、
法律と現場のバランスを考えながら
自社に合った労働時間ルールを
考えてみてくださいね。

給与(賃金)のルール

スタッフの雇用にあたり、
労働時間の制約と同じくらい大切で
かつ厳しく定められているものとして

「お金(賃金)の制約」

があります。

スタッフに手伝ってもらうことで、
自分1人で業務をやる以上に
負担軽減や利益増加の恩恵を受けようとするなら、
こちらも対価を支払う必要があります。

ちなみに、
対価を決めるのが当事者同士の問題であれば、
本来は相手さえ納得すれば
お金以外のもので払ってもいいはずです。

しかし、法律は原則としてそれを許しません。

お金以外のものは、
人によって価値観のばらつきが大きく、
お金ほど幅広く他の物へ交換する力もありません。

また、一般的に、
給与をもらう側より払う側の方が
力関係が上になると考えられることもあり、
法律では、

「1時間の労働あたり、
 最低〇円は絶対に支払うこと」

という厳しい最低賃金ルールを作っています。

この最低賃金額は、
物価や業務の特殊性の違いによって
地域や業種で金額は異なり、通常、
毎年秋(10月頃)に最低額が改定されます。

最低賃金の改定を知らなかった…

では済まされないので、
最低賃金額に合わせて時給や月給を
設定している場合は特に、

・9月に入ったら最低賃金の改定額を
 確認する

など、
毎年の定型業務と決めてしまいましょう。

ちなみに、月給で支払っている場合は、
時間に換算したときの金額が
最低賃金額以上になっている必要があります。

また、この最低賃金額は、
毎月支払われる基本的な賃金(基本給、諸手当)
が対象となり、
精皆勤手当、通勤手当、家族手当、時間外手当
は含みません。

自社の賃金制度をつくるときも、

「自社の場合の最低賃金はいくらか、
 これからどれくらいの上昇が見込まれるか」

は必ず意識しておきましょう。

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この記事を書いたプロ

岸本貴史

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岸本貴史(トラスト・パートナーズ社労士事務所)

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