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川口重行

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コラム

収納力アップの「蔵」を採用すべき家とそうでない家

2017年10月4日 / 2018年3月12日更新

「蔵」とは昔からあった伝統的な保管庫の建物ではなく、現在の注文住宅の間取りに取り入れられた収納目的のスペースのことです。
高さが140㎝までの空間で、2階建ての家なら1階、1階と2階の間、2階の上など、どこにでも作ることができます。

収納効率がアップすることや固定資産税の課税対象として計算される建物面積に含まれないため多くの家で設置されています。蔵以外にロフトや屋根裏収納と呼ばれていることもあります。

デメリットは、天井が低いため頭をぶつけやすいことや掃除がしにくいことです。
設置場所によっては、2階までの段数が増えて不便を感じることもありますし、高齢になれば階段を上ることができなくなります。

もし家を建てる土地に余裕があるなら、1階に最初から収納専門のスペースを作っておくのがベストです。最初は仕事部屋として使い、後から収納部屋にリフォームするなどして有効活用できるようにしましょう。

間取り決めで検討したい収納スペース「蔵」とは?

注文住宅を建てる時に必ず迷うのは、収納スペースの取り方です。
間取り決めで部屋の数や大きさを決める時には、部屋ごとにクローゼットを設けることが多いのですが、家族の人数が多ければどんどん物が増えて、クローゼットだけでは収納しきれなくなります。

蔵は、昔ながらの外壁が漆喰で仕上げられた物品専用の保管庫で、日本の伝統的な建物ですが、現在、住宅建築において設置される「蔵」は、用途は同じですが昔のような建物ではなく、普段使わない物ばかりを収納するスペースとして、某ハウスメーカーが開発したものをそう呼んでいます。
蔵は、空間の高さが1.4mまでの高さで作られています。1階でも2階でもその間にでも、目的に合わせて自由に設置場所を選べます。

このようなスペースは「蔵」という名前以外に、ロフトや屋根裏収納などと呼ばれていることもあります。
ロフトや屋根裏収納は、2階建てだと2階のさらに上の部分、屋根との間に設置されることが多くなります。

蔵の広さは、例えば2階建て住宅の1階と2階の間に設置した場合、35坪の土地で約25㎡、29坪の土地で12㎡ぐらいの広さをとることができます。
蔵を設置するために、2階建て住宅では通常より高めの天井高をとっています。
1階のリビングの天井が高くなり採光面、通風面でも快適さがアップする効果もあります。

蔵の中には、扇風機やファンヒーターのように季節に応じて使うものや旅行用の大型スーツケース、スポーツグッズやキャンプ用具といったレジャー用品のような日常使わない物を1カ所に収納でき大変便利です。
1階、2階、両方からアクセスできるので、収納した物の出し入れもさほど面倒ではなく、家族全員が出入りできるスペースになります。

また本来の収納目的以外に、子供の身長が低い時期は遊びのスペースとしておもちゃを置いて使うこともできます。高さが低いのが気にならなければ座って仕事をする作業場として使う方法もあります。

そして最も魅力的なメリットは、蔵のスペースは住宅の延床面積に含まれないため、固定資産税や都市計画税の課税対象にはならないことです。

蔵のデメリットは

税金がかからず物置場所として便利に使えるなら、蔵は間取りを決める時にはぜひ取り入れたいスペースですが、デメリットもあります。

1階と2階の間にスペースをとるため、2階への階段の段数が増えて日常生活において、少し不便さを感じることが多くなります。
年を取るにつれて、2階に上がりづらくなります。

蔵の高さは140㎝までなので、注意しないと天井に頭をぶつけることもあります。
1階、2階両方からアクセスができるのは便利ですが、ホコリも溜まりやすく掃除も必要です。

ロフトや屋根裏収納部屋は、2階の屋根のすぐ下に設置されることが多いのですが、ハシゴや折り畳み式の階段を使うと上り下りが不便で安全とは言えません。そして夏場は強い日差しの影響を受けてとても暑くなります。
こういった問題に対処するには、2階建ての平屋部分の屋根裏、つまり2階がない1階部分の上をロフト蔵にする方法もあります。こういったロフトは、2階の床面からバリアフリーで出入りすることができてとても便利です。

床面積に余裕があれば蔵より収納部屋を間取りに取り入れる

課税対象に含まれない蔵はとても魅力的ですが、住む人が年を取るにつれて使い勝手が悪くなるデメリットがあります。

もし土地に余裕があるなら、間取り決めで1階に最初から広い収納部屋を作ることがおすすめです。

また広い庭があるなら物置小屋を作るのも便利です。
収納スペースを長年にわたって有効に使うためには、年を取って体が動きづらくなった時のことを考えて、できるだけ1階部分に1人でもアクセスがしやすい場所に設けるのがベストです。

最初から物置場所として使うのに抵抗があるなら、子供部屋や仕事部屋として使い、時期を見て収納部屋に変更すのも良いでしょう。
その時は、棚を取り付けるなど簡単なリフォームをすると使いやすい空間に変えることができます。

蔵やロフト、屋根裏収納といったスペースは、家族の人数が多く住宅を建てる土地が狭く各部屋に収納スペースをとることが難しい時に設置すると大変便利です。設置するなら専門家からアドバイスをもらいながら間取りを決めていきましょう。

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