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川口重行

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川口重行(かわぐちしげゆき)

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コラム

安価でよく使われるグラスウールがアレルギーの原因になるかもしれない

おすすめの断熱材

2016年11月21日 / 2018年3月9日更新

グラスウールという断熱材は、文字通りガラスからできていますが、他の断熱材と比べてコストが
格段に安くよく使われてきました。

一方で、ネットなどではアスベストとの混同・誤解なども含めて
「健康に被害を及ぼす断熱材」という意見もよく見られます。

まず、グラスウール自体には毒性はなく、アレルゲンにもなりません。

しかし、きちんとした施行が行われないとグラスウールの入った壁の中で内部結露が起こり、
カビが発生することで、アレルギーの遠因とはなり得ます。

セルロースファイバーという断熱材は、調湿作用に優れ、内部結露などを起こしにくい素材として知られています。

古紙などが原材料で木質繊維から成るこの断熱材の需要は、今後高まることが予想されます。



グラスウールは恐ろしい断熱材?

さて、今回からは少し断熱材のお話をしてみたいと思います。

まず、断熱材というものが、どんなメカニズムで断熱性を発揮するのかということを説明しておきます。

断熱材の多くは、内部に大量の空気を閉じ込め、その空気の層が熱を伝わりにくくします。

寒い日に私たちが、中に空気をたくさん含んだダウンなどを着るのと同じ原理だと思えば、わかりやすいかと思います。

断熱材は大きく分けると、セルロースファイバーなどのように「絡み合った繊維の中に空気を閉じ込めるタイプ」と、
発泡ウレタンのような「空気で満たされたたくさんの気泡があるタイプ」の二つに大別されます。

グラスウールは、高温で溶かしたガラスを、縁日の綿飴のような要領で遠心力を使ってウール状にし、
その上に接合剤をかけてオーブンで熱したものです。

他の断熱材に比べてコストが格段に安いことから、よく使われてきた素材です。

ネットなどで検索すれば、根拠のあるものからないものまで含めて、
「絶対に使ってはいけない」恐ろしい断熱材であるかのような情報がたくさん出てくる素材でもあります。

まず、グラスウール自体に、人体に対する毒性などはありません。
よく勘違いされるのですが、グラスウールは見た目がアスベスト(石綿)に似ているため
「グラスウールの混じった空気を吸い込むと、病気になるのではないか」といった誤解をされています。

アスベストは、極めて細い繊維から成っているので、飛散すると空気中に漂いやすくなります。
私たちがその繊維を吸いこんでしまうと、肺の奥深くの肺胞という場所に達しやすく、
それが排出されないまま重大な病気を引き起こしてしまう場合があります。

グラスウールの繊維は肺の奥には達しにくく、万一達したとしても体液に溶けやすいという
性質があるので、短期間で体の外に排出されてしまいます。

グラスウールがアレルギーを引き起こす原因

グラスウールは、肌に触れるとチクチクとしたかゆみを生じさせることがあります。
これは、繊維が肌にくっついて物理的な刺激を与えるからであり、グラスウール自体がアレルゲン
(アレルギーの原因となる抗原物質)になることはありません。

しかし、グラスウールは施行の仕方次第によっては、アレルギーの遠因となることもありますので、
そのメカニズムを見ていきましょう。

まず、グラスウールは施工者の技術によって非常に効果の差が出る素材であり、
壁の中に隙間なく敷き詰めることが難しいと言われています。

施工業者の技術が未熟だったり、いい加減な作業をされたり、壁の中に
きちんと敷き詰められずに隙間ができてしまうと、期待通りの断熱効果が発揮されません。

さらに、その壁に適切な防湿施行が行われていなかった場合、壁の外から水蒸気が入り込んで
壁内結露が起こります。そして、それらが今度はカビを発生させます。

壁の中にたまったカビの胞子は、さまざまなアレルギーを引き起こすことから、
グラスウールの施行がアレルギーの遠因となることがあるのです。

また、こうした壁内結露は住む人の健康を害するだけでなく、家の土台や柱を腐らせるなどの
問題を引き起こしますので、使う際には、施工業者がきちんとした技術と知識、
そして熱意を持って仕事に取り組んでいるかを確認する必要でしょう。

結露が起こりにくいセルロースファイバー

セルロースファイバーは、パルプなどからできている木質繊維を使った断熱材です。

繊維が絡み合ってその中に空気の層を作るうえ、一本一本の繊維自体の中にも
自然の気泡が存在しており、断熱のほか、気密、防音に優れた素材でもあります。

このセルロースファイバーはグラスウールとは違い、非常に優れた調湿作用があり、
実験の結果、かなり過酷な状況でも結露を起こさないことが知られています。

また、壁の内部に敷き込み工事で施工していくのではなく、綿状のセルロースファイバーを
壁の中に吹き込んだり吹き付けたりして施工しますので壁の中で隙間を作りにくい、
また天然由来の素材を用いているので環境にも優しい、といったことが特徴で、
断熱材の中で唯一エコマーク認定を受けている素材でもあります。

元が紙、すなわち木からできている素材なので、木造建築の多い日本で活躍が期待される素材です。

木の家を建てようとお考えの方々は、このセルロースファイバーという断熱材の存在を
頭のどこかに入れておいていただきたいと思います。

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