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川口重行

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川口重行(かわぐちしげゆき)

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コラム

最後まで住み続けるための家ならホワイトウッドやレッドウッドの集成材を柱や梁で使わない

無垢材・国産材

2016年11月18日 / 2018年3月9日更新

レッドウッドやホワイトウッドと呼ばれる輸入材は、国産のスギやヒノキに比べて安価であり、数多く流通しています。

これらは日本の木材に比べて「強度が高い」と言われていますが、
実は日本の木材には明確な強度確認が行われていないので、正確な比較はできません。

また輸入材は初期の強度は高くても、耐久性では国内の木材に劣ると言われています。

ホワイトウッドなどはシロアリや腐朽菌に大変弱いため、これらを家の柱に使うことは御法度です。

さらに、これらの問題を解決するために、レッドウッドやホワイトウッドの集成材を用いることもありますが、
ことシロアリに関しては、芯のない集成材は一旦食われ始めると非常に脆弱であるという点から見ても、
真の解決には至っていません。

残念なことに、戦後の木造建築は非常にいい加減な施行がまかり通ってきたため、
そもそも住む人が「木造建築の家で一生を暮らす」ということをあきらめている、というケースもあります。

しかし、初期コストだけを見て、「安かろう悪かろう」の家を選ばないですむ知識を身につけていただきたいと思います。





ホワイトウッドやレッドウッドを知っていますか?

先のコラムでも少しお話ししましたが、「日本で建てるなら木造の家が一番」と考えている私でも、
おすすめできない木造の家はあります。

シロアリのコラムの時にご紹介しましたが、木造の家を建てる際の木材に「ホワイトウッド」や
「レッドウッド」と呼ばれる木材があります。これらは主にヨーロッパやアメリカからの輸入材です。

国産のスギやヒノキに比べて安価であることから、多く使用されており、「ホワイトウッド使用」とか
「うちはレッドウッドを使用しております」といったように、ハウスメーカーの中には
それを宣伝として使っているところもあります。

ちなみに、レッドウッドはヨーロッパのアカマツやアメリカのセコイヤと呼ばれる樹種、
ホワイトウッドはトウヒと呼ばれるマツ科に属する樹種から採れた木材のことを言います。

これらは日本の木材に比べて「強度が高い」と言われていますが、実はここにはあるカラクリがあります。

実は、国産のスギなどの木材に関しては、そのほとんどが明確な強度確認が行われていません。

さらに、国産の無垢材は乾燥させることで表面にヒビが入ることがあることがありますが、
こうした表面のヒビは「木材の強度には影響しない」と言われているにも関わらず、
その見た目から商品価値が下がることがあります。

このような複雑な問題から、実は単純に輸入材と国産の無垢材の強度を
比較することはできないことを覚えておいてください。

輸入材は初期の強度は高いと言われていても、「どれだけ長く保つか」という耐久性に関しては、
国産の木材に比べて低いとも言われています。

それゆえ、長い期間、家を支えなくてはいけない柱の部分などには向かない木材なのです。

柱や梁にホワイトウッドやレッドウッドの集成材を使うのは禁物

輸入材のホワイトウッドやレッドウッドが育ってきたのは、日本とは違う環境です。

シロアリが生息せず、乾燥した寒い地域で育つことの多いホワイトウッドに関しては、
口の悪い業者が「シロアリのエサ」と呼ぶほど、シロアリに弱いという欠点を持っています。

こうした欠点を補うために、これらを組み合わせた集成材を使用する場合もありますが、
実はこれは問題を悪化させているだけです(さらに、防腐蟻害剤が使用されている場合もありますが、
こちらに関しては別のコラムで詳しく解説します)。

シロアリのコラムの時にも書きましたが、シロアリは「外の柔らかい部分を好んで食べ、
芯の部分はあまり食べない」という性質を持っています。

しかし、集成材にはそもそも芯がないために、一旦シロアリに食べられ始めると、
非常にもろいという性質を持っています。

よって、長い間住み続けるための家を建てるのであれば、ホワイトウッドやレッドウッドの集成材を
柱に使うことはおすすめできません。

できることならば、最後まで住み続けられる家を

私は先ほどあえて「長い間住み続けるための家を建てるのであれば」と書きました。

「家を建てるんだから、そんなことは当たり前だろう」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実情はそうとも言えません。

最後に、少し業界全体のお話をいたします。

木の家づくりの仕事に携わる者としては非常に残念なことですが、戦後の日本ではコストや
工期の負担を減らすために「住宅の寿命は30年」と言われるような、無責任な家づくりがまかり通ってきました。

その結果、住んでいる人たちも「一生住み続けられる家づくり」をあきらめてしまっている、という例が少なくありません。

2012年の、先進国における住宅供給量の中で中古住宅が占める割合を比べてみると、
古いものを大切にする文化が根付いているイギリスでは88.8%、アメリカでも77.6%が中古住宅であるのに対し、
日本ではわずか36.7%という低い数字が出てきました。

「そもそも日本のような湿気の多い気候で、木造の家はそんなにもたないだろう」と思われる方も
いらっしゃるかもしれませんが、歴史ある木造寺院が全国各地に点在していることからも、
木造の家の耐久性が低いとは言えません。

寺院でなくても、しっかりとした木材を使い、無理のない設計と丁寧な施行を行った家を
手入れしながら住めば家の寿命は長くなりますし、もしもの時には他人に
買ってもらうことができる大きな資産にもなります。

質の悪い木造住宅を手に入れたことで、「やっぱり木は駄目だ」と思われることは、私にとっても非常に哀しいことです。

「安かろう悪かろう」の家を選ばないように、住まいに関する知識を身につけていただき
より良い我が家を手に入れていただきたいと思います。

もっと家づくりのことを知りたい人はこちらのコラムをお読みください

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