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妹尾拓朗

介護業界出身だから寄り添い力が違う中小企業診断士

妹尾拓朗(せのおたくろう)

エラスティコ中小企業診断士事務所

コラム

学習性無力感から考える、やる気の出し方

2019年7月15日

テーマ:職場の環境改善

社員がやる気を出して働かない


先日、ある経営者と軽い雑談をしました。

その中で、「社員がやる気をだして働いてくれない」というようなことを言っていました。
よくよく話を聴いてみると、「決まっていることはやってくれるのだけども、それ以上のことはやってくれない」とのこと。

多くの経営者が、このような悩みをもっていることだろうと思います。
では、なぜやる気を出して働けない人がいるのでしょう。

学習性無力感


「学習性無力感」という概念があります。
それは長時間ストレスにさらされているのにも関わらず事態がよくならないと、何をやっても仕方ないんだということを学習してしまい、物事を変えようという気がなくなってしまう、ということです。

この概念に基づいて働き手の立場になって考えてみます。
「自分は一生懸命働いているのに、報われない。何かを変えようとしても、どうせ無駄なんだ」という考えから、やる気がそがれてしまうということが現実に起きているのではないでしょうか。

もしこの仮説が正しいのだとすると、どうしてこのような気持ちに陥ってしまうのでしょう。
一般的には、職場の環境に問題があるのではないか、という結論になります。
すなわち、個人のやる気の問題というより、職場の環境の問題、ということに他なりません。

では、職場の環境を改善するのは、誰の仕事なのでしょう。
もちろん、経営者の仕事です。
なら、この事態を招いたのは経営者の責任なのでしょうか。
経営者はなぜ、職場の環境を改善していないのでしょうか。


ここまでで、勘のいい方は気づいたかもしれません。
経営者も「学習性無力感」に陥っている可能性があるのです。
「従業員はやる気がないから仕方ないんだ。そんなものなんだ」
そういう思考に囚われているのではないでしょうか。

一度、この思い込みに陥ると改善することは難しいでしょうし、思い付きで何かをやろうとして的外れなことをし事態を悪化させることもあります。
(これは、よくあるパターンで、飲み会を開いたり、レクリエーションをやったりしても白けてしまうこと、経験ありませんか?)

構造と対処法


では、解決できないのかというと、そうではありません。
①従業員は職場の環境のせいで「学習性無力感」に陥りやる気がでない。
②経営者は従業員のやる気のなさが改善できないことにより「学習性無力感」に陥りやる気がでない。
③経営者がやる気がでないから、職場の環境改善が行われない。
上記の構造が分かってしまえば、半分解決したも同然でしょう。

職場の環境を経営者、従業員がコミュニケーションをとりながら改善する。
その過程で一体感が生まれ、他人のせいではなく自分ごとになる。
改善できれば、成功体験となり、「やっても無駄」から「やればできる」と意識が変革され、「学習性無力感」から脱却できるということです。

ここでのポイントは意識を変えようと思わないことです。
意識は変わるもので、変えるものではありません。
変えるのは「行動」です。

具体的に何をしたらいいのかというのは、各職場の事情があるのでここでは書けません。
会社によっては構造が複雑であり、当事者では思い込みが邪魔をして見えにくいことがありますので、外部の支援を活用するということも考慮するのもいいでしょう。

もし「従業員がやる気が出ない」とか「職場の環境改善をしたいが何をしたらいいのかわからない」という悩みがあれば、一度中小企業診断士などの経営の専門家に相談してはいかがでしょうか。

この記事を書いたプロ

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