マイベストプロ大阪
  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ大阪
  3. 大阪のスクール・習い事
  4. 大阪の学習塾・進学塾
  5. 伊藤研三
  6. コラム一覧
  7. よく聞かれるシリーズ 親子間のコミュニケーション ~話して、放して、離すまで~
伊藤研三

学ぶ楽しさに出会える場をプロデュースする専門家

伊藤研三(いとうけんぞう) / 学習塾

伸学塾 晴藍(せいらん)

コラム

よく聞かれるシリーズ 親子間のコミュニケーション ~話して、放して、離すまで~

2021年4月28日

テーマ:コミュニケーション

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

コラムキーワード: 高校受験 勉強法モチベーション 上げ方子育て悩み相談

新型コロナによる緊急事態宣言が発出され、またまた自粛のGWを
迎えることになりました。なるべく外出しないで家の中にいることは、
少しストレスのかかることになるかもしれませんが、親子でゆっくり
過ごす良い機会になるといいなあ、と思っています。

ただ小学校高学年からは、なかなか親子間のコミュニケーションが
難しい時期になってきていることも多く、保護者の方からは

「最近子供があまり話もしなくなって…」
「反抗期なので、いろいろ言うと煩がられて…」
「つい感情的になってしまって…」
「どういう接し方がいいのでしょうか?」

等ということを聞かれることもあります。

これに関しては、中国の古典『菜根譚』にも出てくるくらい古く
から論じられていることで所謂【正解】などはない問題ですね。
※ちなみに菜根譚にはこう書いてあります。

  如春風解凍、如和気消氷
(春風が氷を解かすように穏やかな態度で臨む)

今回はこの問題に関して、
自分の経験した「子供」の立場「親」の立場、
そして「職業的第三者」の立場から感じたことをお伝えします。
親子関係に限らず、なるべく一般化していきたいと思います。

※以下に述べることは、自分ができている訳ではありません。
自分自身も日々強く戒めながら勉強しています。何かの参考に
なれば幸いです。

<原因>
①(他人だとそうならないのに)つい感情的になってしまう。
 その主な要因は
 「期待が満たされない」⇔それだけ期待が大きい
 「コミュニケーションの不全」
   ⇒家族だからわかるだろう、わかってほしいという思い
    が強く、丁寧さと慎重さに欠けることがある

②目の前のこと(今)と違うこと(過去)に反応してしまう。
 目の前のことをきっかけにして、過去のことが思い出され、
 過去が引っ張り出される。過去との関連づけが始まる。
 『そういえば…あの時もそうやった…』
 等のセリフが出てくるとそのシグナルかもしれません。

③お互いに相手が悪いという理屈で、悪い点を列挙する
 無意識に自分の悪い感情や不本意な思いから逃れるため、
 相手に責任を取らせ、相手をコントロールしようとする。
 「だから言うたやん…」「いや、そっちも…だって…」
 等のセリフが出てくるとシグナルかもしれません。

<対処>
①感情的になっていることを自覚する。
 感情は「自動反応する自分」にしてしまうことが多い。
 それを自覚するために、「感情」を「認識する」ことから始める。
 1)最初は感情が溢れだした「後」に、「感情的だった自分」を自覚する。
 2)次に感情が溢れだしている「最中」に自覚できるようにしていく。
 3)最後には、これまでのことを踏まえて、「事前に」感情が溢れ出る
  自分を自覚できるようにしていく。感情を「事前」に察知できるよう
  になると感情にコントロールされる状態から脱することができる。

②感情的になる原因を洗い出して、それが事実なのかチェックする
 「自動反応する自分」はそれが事実かどうかを判断していないので、
 一旦冷静になって、それが事実なのかをチェックする。実は事実を率直
 に見えているのではなく、「思い込み」「印象」がフィルターとなって、
 事実を隠してしまっていることもある。「事実」と「思い込み」「印象」
 について、単純な例で言うと

例)部屋を掃除するように言ったら、雑巾をひったくって、
  怒ったように立って、無言で自分の部屋へ行きよった。
   事実  :言った、無言、立って 
   思い込み:ひったくって、怒ったように、行きよった

 このように、事実に思い込みや印象が付け加わって、自分なりの解釈が
 生まれていることも多い。「いつもそうや…」等のセリフが出てくると
 そのシグナルかもしれません。

 ※ただし、親子間の場合、立ち居振る舞いへの躾の観点から子供に
  注意や指摘をしないといけない場合などは、別の問題。

③事実をはっきりと捉え、それと自分の解釈を照らし合わせる
 自分を正当化する解釈や相手の非を追求する解釈に偏っていないかを
 チェックする。勝ち負けのゲームを心の中でやっていることもありそう。

④改めて感情だけをしっかり感じてみることで冷静さを取り戻す
 その感情の始まりに、どんな会話や対立、出来事があったのか、
を意識し、改めてその感情に名前をネーミング(言葉)にする。
「(期待していたことでなくて)がっかり」なのか
「(意図がしっかり伝わってなくて)悲しい」なのか
「(こちらはいろいろ我慢しているのに)悔しい」のか
など、なるべく率直に表現してみると感情が軽くなることがある。

⑤自分を一旦わきにおいて、忍耐力をもって相手と一緒にいる
自分の気持ちや思いを一旦わきにおいて、相手の気持ちや思いに
向き合って一緒にいる・寄り添う。聴くことを増やす。
聴くとは、相手の言っていることをそのまま受け入れること。
同意でもなく、同感でもなく、アドバイスでもなく、ただ聴く。
そうすると、相手は「話す」ことで問題を「放す」ことができ、
そして問題と距離をとって「離す」客観的に見ることができる
ようになる。


主な原因と対処について書いてみましたが、こうやって書いている
今、お読みいただいている皆様の声が聞こえてきそうです。
「そんなことは分かってるよ」「分かっちゃいるけど…」
「簡単にいかないよ…」「そんな時間もないし…」
「実際にいろいろ言わないといけないから…」
そうですよね。私自身も「自動反応しないこと」を常に自分に言い聞かせ
ながら、適切にコミュニケーションを取ろうと心がけています。がしかし
そんな簡単ではありませんよね。ただただ愚直に心がけています。
自動反応しそうになったら、物理的・時間的に距離をとったりもして
います。

個人的には、親子関係は勿論、自分にとって大事な関係であればあるほど、
相手への思いが強くなればなるほど、自動反応が多くなる傾向がある
ようにも感じます。そんな時まず一呼吸いれて、感情を事前に掴まえた上で
コミュニケーションをとるようにしています。そして一呼吸入れる際には、
お釈迦様のこの言葉を思い出すようにしています。
(オフィスの扉にも貼っています)

話そうとするならば
必ずまず自分に問いかけなさい
言わんとしていることが真実か
言う必要があるか
思いやりがあるか と

長々と書き連ねましたが、物凄く端的に言うと
「話して、放して、離すまで聴く!
     そして真に必要なことを思いを込めて伝える!」
ということになろうかと思っています。理想論かもしれませんが、
実はすでに多くの方々がやっておられることだろうとも思っています。

宣言下のGW。なかなか外出できないという「不自由な時間」を
身近な方との「豊かな会話・交流の時間」に変えられたら嬉しいですね。

これも理想論ですね(笑)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を書いたプロ

伊藤研三

学ぶ楽しさに出会える場をプロデュースする専門家

伊藤研三(伸学塾 晴藍(せいらん))

Share

伊藤研三プロのコンテンツ