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工藤敏光

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工藤敏光(くどうとしみつ)

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コラム

親が元気なうちに考えておきたい、実家のたたみ方

実家の片付け

2017年12月31日

独立して、実家を出ている方が考えておかなければいけないことのひとつとして、実家のたたみ方があります。

日本人の平均寿命は毎年のように伸びていますが、それでも必ずいつかは死期が訪れます。また、亡くなる前に両親揃って施設に入居するといったケースもあるでしょう。そうなった場合に実家を空き家にするのか、売却するのか、それとも賃貸にするのかなど、あらかじめ考えておく必要があります。

今回は、親が元気なうちに考えておくべき実家のたたみ方についてご紹介します。

子どもたちが実家を引き継がない理由

現在、実家を引き継がない子どもが増えています。その理由はさまざまですが、その中でも大きい理由として、実家の立地があります。

地方に実家がある人が、就職や結婚で都会に出てきた場合、たとえ親が亡くなったからといって仕事や学校、その地での人間関係すべてを捨ててまで、地方の実家に戻るということは簡単ではありません。

そして子どもたちが実家を引き継がなくなったもうひとつの理由として、2015年1月に行われた税制改正があります。この税制改正により、相続税の課税最低額が引き下げられ、それまで例えば子ども2人が母親の遺産を相続する場合の課税最低ラインは7,000万円だったのが、4,600万円になりました。

まだ母親が生きている状態で父親だけが亡くなった場合であれば、配偶者控除により、遺産総額1億6,000万円を超えていない、かつ母親が遺産を100%相続すれば、相続税はかかりません。しかしその後、母親が亡くなった場合は、その配偶者控除が使えなくなるため、以前はある程度の資産家以外は無縁であった相続税の対象に、多くの層が含まれるようになったのです。

現金や有価証券といった遺産があれば別ですが、財産はほぼ実家だけという場合、住むつもりのない実家を残しておくことで、相続税の対象になってしまうケースがあります。こうした理由により、子どもたちは実家を引き継がなくなっているのです。

空き家にするリスク

誰も住まないのであれば、どうするべきか? すぐに売却できれば問題ありませんが、実家のある場所によっては、簡単に売却できない場合もあります。賃貸にしようという場合でも、リフォームする必要があり、それなりの費用はかかります。

そこで今、増えているのが空家にしてしまう方法です。しかしこの方法には大きなリスクがあります。

(1)毎年、固定資産税がかかる
当然ながら、空き家であっても毎年固定資産税が発生します。実家の大きさにもよりますが、誰も住まない家に毎年、お金を払い続けることにメリットはありません。

(2)特定空家に指定されてしまうリスクがある
空き家の場合、人が住んでいる場合に比べ固定資産税の優遇措置があります。しかし2015年6月に「空家等対策特別措置法」が施行されたことによって、特定空家に指定されると、固定資産税の優遇措置が適用されなくなってしまいます。

具体的には、「そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態、その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家等をいう」とされていて、この条件に合致すると判断されれば、大きなデメリットを受けることになります。

実家をどうするかをうやむやにしておくと兄弟姉妹間でトラブルになることも

親がまだ元気なうちに実家をどうするか決めておくことは、後々、兄弟姉妹間でのトラブルを避ける意味でも非常に重要です。前述したように税制改正や特定空家対策法などにより、誰も住まない実家を残しておくと金銭面でトラブルが発生する可能性が高まります。

また売却をしようにも親が生きている間は、長い間暮らした実家を売却することを嫌がるかもしれません。仮に売却に賛成した場合であっても、次に親がどこに住むのか、兄弟姉妹の誰かが引き取るのかなど、話し合っておかなければならないことはいくつもあります。

誰もが納得する結論を導き出すのは難しいとしても、いざという状態になってから話を始めるのに比べ、あらかじめそれぞれの意見、立場を知っておけば、トラブルのリスクを少しでも減らすことができます。

実家をたたむには、まず片付けから

いざ、実家のたたみ方が決まったら、まずは家の片付けを行います。売却するにしても、親が生きている間はそこで暮らすにしても自分たちの荷物を片付けることで、親は今以上に快適な生活ができるようになりますし、万が一、親が亡くなった際の手間が軽減されます。

順番としては、最初に自分たちが残していった荷物を処分し、それが終われば親の荷物の整理を一緒に行います。高齢になると、なかなかモノが捨てづらくなり、多くの場合、子どもたちが住んでいた頃に比べモノは増えています。思い出話をしつつ、一緒に片付けをすることで、実家がスッキリするうえ、それぞれが改めてこれからの生活について考えていくきっかけにもなるでしょう。

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