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石川靖之

制作まで責任もってフォローするマーケティング専門家

石川靖之(いしかわやすし) / マーケティングコンサルタント

株式会社 アイズ

コラム

いまさら聞けない「マーケティング」コラム⑫      目的を設定する

2023年1月22日

テーマ:マーケティング

コラムカテゴリ:ビジネス

目的の設定でモチベーションも変わる

これまでに何度も「目的」という言葉が出てきました。目的を明確にすることは、特に企業、組織においては非常に大事です。よく「来期の売上目標を対前年〇%アップ」と掲げても、それが実現不可能な場合、却ってモチベーションが下がることはよくあることですし、そもそも目標と目的は異なるものです。この目標の設定にしたって、少子高齢化の進行で日本市場全体が縮小していくこれからの時代、果たして「売上〇%アップ」でよいのでしょうか。
今回は最近よく耳にする数値目標(KPI)などについて、その正しい設定方法をご紹介します。


1.目標と目的の違い(言葉の定義を明確)

目標と目的は異なるものである、と申し上げました。
「目的」とは、最終実現したいことです。それは1つだけしか存在しないもので、抽象的です。たとえば、「従業員全員が幸せになる」というのは、典型的な目的の一例です。
対して「目標」とは目的達成のために設定するチェックポイントの意味を持ちます。従って、目的に向かう過程に複数、具体的に数値として示されるべきもので、目的を達成したいときから逆算してつくります。

目的と目標の違い

2.企業の目的はひとつ

さて、企業の目的とは何でしょうか。
事業を通じて社会に貢献することはもちろんながら、企業は、事業の結果として「利益を上げる」ことが絶対的に欠かせません。しかしこれは、すべての企業に当てはまることです。企業を運営するのに必要な利益がなければ会社は倒産してしまいます。
このような利益目標を最終目標達成指標=KGI(Key Goal Indicators)といいます。
「うちは売上をKGIにしている」という会社もあるかもしれませんが、これはよくありません。
では、利益ではなく売上をKGIにするとなぜいけないのでしょうか。
かつて在籍したことのある会社では、売上目標に追われる営業担当者がとにかく月末に売上目標を達成するために、お客様に対して「あとでキャンセルしていただいてよいので印鑑だけついてください」なんて言って、申込書をもらってくるという話を聞いたことがあります。また、とにかく売上を上げるために、時には赤字になるくらいの値引きをするといったことも起こりえます。いずれも、お客様とのかけがえのない信頼関係が一瞬にして崩壊しかねない非常に危険な行為です。数値目標は必要ではあっても、その指標や捉え方を間違えると、企業や従業員のモチベーションを妨げるといったことにもなりかねません。

3.KGIとKPI

では、最近よく耳にするKPIとKGIとはどう違うのでしょうか。
KGIは先にご説明したように、最終の達成目標となる指標です。利益でしたら「〇万円」とか「〇%アップ」と表します。
これに対しKPIは、日本語では「重要業務評価指標」といい、「Key Performance Indicators」の略で、KGIを達成するための具体的な様々な業務(活動)に対してそれぞれを数値目標化した指標のことです。では、正しいKPIを設定するためのフレームワーク「SMART」をご紹介しましょう。



目標設定の仕方を変えるだけで社員の意欲が沸き、会社の雰囲気も変わります。会社の明暗は目標設定で決まるといっても過言ではありません。目標設定を成功させるには、その掲げた目標は誰が見ても明確であることが重要です。「SMART」とは、下記の全ての要素を含んだ目標設定の指標です。

◆要素1:Specific(具体的に)

誰が読んでもわかる、明確で具体的な表現や言葉で書き表します

◆要素2:Measurable(測定可能な)

目標の達成度合いが本人にも上司にも判断できるよう、その内容を定量化して表します

◆要素3:Achievable(達成可能な)

希望や願望ではなく、その目標が達成可能な現実的内容かどうかを確認します

◆要素4:Related(経営目標に関連した)

設定した目標が本人の職務内容に沿うものであるかどうか。同時に本人が属する部署の目標、会社の目標に関連する内容になっているかどうかを確認します

◆要素5:Time-bound(時間制約がある)

いつまでに目標を達成するか、その期限を設定します

企業全体のKGIは、最終の達成目標となる指標としての「利益」です。プロジェクト単位の場合のKGIも、突き詰めれば「利益」です。しかし例えば、「新しいブランディングサイトを作る」といった場合、なかなかKGIを利益に直接むすびつけるのは難しいですね。そうした場合にも、上記「SMART」の各要素を満たしたKPIは有効に機能することでしょう。

ここでも目的を明確にすることが重要なことがお分かりいただけたと思います。ここまで、環境分析→戦略立案→実行計画にいたる様々なマーケティングフレームワークをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

私が考えるマーケティングのフレームワークで必要と考えるものは漏らすことなく、またすぐに採り入れていただきやすいようお伝えしてまいりました。

何事も基本が大事です。基本が身についていれば応用ができます。
このコラム連載が、貴社に少しでもご参考になれば幸いです。

この記事を書いたプロ

石川靖之

制作まで責任もってフォローするマーケティング専門家

石川靖之(株式会社 アイズ)

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