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大竹光明

人事労務コンサルティングのプロ

大竹光明(おおたけみつあき)

社会保険労務士法人大竹事務所

コラム

『会社が貸してるお金、退職金から差し引いて払っても良いの?』

賃金

2013年3月23日 / 2014年5月23日更新

会社がお金を立て替えたり、貸したりする事ってよくあります。
そして従業員さんは、それを返さずにそのまま退職される事もままあります。
そんなとき、退職金がある場合は貸してるお金を引いて払う事ができるのでしょうか?

ここで、今回のキーワードは3つ。
「賃金の一部控除に関する協定」
「個別の同意」
「貸付金規程」

これらがどの様に関連しているのか考えてみます。


まず。
もしも会社が貸したお金を返してもらえずに、それとは別個に100%の退職金を払おうと積極的に思われる方はいらっしゃいますでしょうか?
この業界に長く身を置いていると、どうしても性悪説に立ってしまいがちになります。。。
なので、私なら絶対に差し引いて、何なら迷惑料も含めてもっとたくさん控除してやろうと考えます。
(それ以上に私の性格の悪さからかもしれませんが。)

けれど日本はその点、労働者にすごくヤサシクなっています。


原則として、給料など賃金は全額を支払わなければならないとされています。
賃金から源泉所得税や社会保険料など法律で決められているもの以外を控除する場合には、「賃金の一部控除に関する協定」が必要となります。
なければ、他に控除をしてはいけません。
(ほとんどの会社では退職金も労働基準法によると「賃金」となります。)
なので、「会社貸付金の残金などがあれば退職金から控除する」という事を協定していなければなりません。
それだけではなく、「貸付金規程」にも退職金から控除する旨を明記しておかねばなりません。

もしもそれらの協定や規程がなければ、控除する事は一切できないのでしょうか?
最高裁判例などからは、「個別の同意」があれば控除しても良いとされてはいます。
但し、その同意は本当に本人の自由な意思のもとに申し出ているものか否か、が大事だと言われています。


まとめますと、一番無難なのは、「キーワード3つ」を全てそろえておくということですね!


おおたけ



大竹社会保険労務士事務所
http://www.e-jinji.jp/

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