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西野毅

女性社員・パートの力を活用して組織活性化を支援するプロ

西野毅(にしのたけし)

西野社労士事務所

コラム

苦労して採用した女性社員が入社直後に妊娠!どうする?

就業規則

2017年12月5日



女性が多い職場につきものなのは、
出産・育児です。

本人には「おめでとう」と言いながら、
ホンネは複雑です。

なにしろ、その後3年半は戦力ダウンに
なるのですから。

産前6週、産後8週で計14週の産休、
実際にはその前から体調不良で休むことが多くなります。

育休は子供が1歳になるまでですが、
その時点で保育園に入所できないことが
多いので、最長2歳までが育休です。

その後復帰してからも子供が3歳までは
時短勤務に対応しなければなりません。

更に、子供が小さい間は、シフトにも影響
が出ます。

夕方以降の勤務は、家族の協力が得られ
ないと困難です。

当然、残された社員に負担がかかります。

僕が以前勤めていた薬局でも、ある店舗
は6人中3名が育休or育児時短で重な
ったことがありました。

派遣社員に来てもらうのですが、薬剤師
の場合はすぐに見つかりません。

見つかるまで数か月かかります。

徐々に大きくなる社員の不満を収める為、
ご機嫌をとるしかありません。

それでも、これまで頑張ってくれたこと、
復帰後、更に頑張ってもらうことを考え
るとしょうがないと思えるのですが…

採用した直後の社員だったら???

入社面接後に発覚した妊娠により、 周囲のスタッフが振り回される


以前在籍していた薬局であったんです。
僕が着任する前の話ですが、採用(内定)
後、入社日前に「妊娠しました」って。

内定取消するわけにもいかず、そのまま
入社、

少し働いた後に産前産後休業、育児休業、
約2年後に復帰。
(当時育休は最長1歳6か月まででした)

復帰後は当然のように時短。
周りに気を使うことも無く、さも当たり
前のように時間になると退出。

数か月の後、第2子を妊娠…

再び同じ流れです。

結果、最終的にはご主人の転勤により
退職することになったのですが、1人の
社員によってみんなが振り回されました。

このケース、2つの大きなポイントがあります。

面接で確認したいこと


まず1つ目。

面接での確認。

採用面接から入社日まで1週間、その間
に妊娠がわかったというより、既にわか
っていた可能性があります。

面接で確認できなかったか?

これは微妙な問題です。
「妊娠していませんか?」はNG。

でも、「体調はどうですか?」ならOK。

このケースは薬局ですが、介護施設や
クリニックでも動きまわる仕事、体力が
必要です。
だから体調を気にする必要があるのです。

そこで、体調を確認する質問を師、正直に
答えてくれたら採用は見送ることができ
ます。

正直に答えてくれた人を見送るのは、
心が痛みますが、そんなことを言って
られません。

では、「大丈夫、体調は問題有りません」
と答えた場合はどうでしょうか?

“ウソをついた”ことを理由に、内定取消
や退職させることは困難です。

なにしろ、妊娠、出産、育児が理由なので。

でも、心理的な“貸し”を作る状態はでき
ますよね。

前述のように、さも当たり前のように時
間になると退出し、周囲を振り回す状態
は避けることができます。

入社1年未満の社員の育休は拒否できる


2つ目のポイント。

就業規則(育児介護休業規程)です。

産前産後休業を拒むことはできません。

でも、育児休業は、入社1年未満の社員
に対しては拒むことが可能です。

その条件は2つ。

1 就業規則(育児介護休業規程)に
  その旨を定めること。

2 労使協定を締結すること。

「うちは社員10人未満だから就業規則は要らないよ」

「助成金をもらう為に簡単な就業規則を
作ったけど、お金を払ってまで要らないよ」

そうおっしゃる経営者の方が多いのですが、このような状態になったらどうします?

まさか、無理に辞めさせようとはしませんよね?

妊娠を隠してまで面接を受ける、
そのような人は相当な強者と考えた方が
いいです。

労働組合(ユニオン)に駆け込まれ、団体
交渉を迫られたりしますよ。

そんな非生産的なことに神経を使うより、
はじめから就業規則を作っておいた方が
無難です。

先ほどのケース、実は育児介護休業規程
に定めていたんです。
「入社1年未満の社員は対象外」って。

でも、当時の管理者がそのことを知らな
かった。
労使協定も結んでなかった。

僕が就業規則を作成する際は、経営者の
方と1つ1つすり合わせをしていくのは、
そんな経験があるからなんです。

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