マイベストプロ大阪
待谷忠孝

ニッチな市場へアプローチする差別化戦略コンサルタント

待谷忠孝(まちたにあつよし) / 経営コンサルタント

AM Consulting

コラム

VRIO分析

2019年7月27日

テーマ:経営戦略

コラムカテゴリ:ビジネス

新たに起業する、あるいは新規事業を行う際には、実績がある競合に対して、後発は不利な状況で事業をスタートすることになります。
そのため、事業をできるだけスムーズにスタートさせるためには、既存の事業者とは提供する付加価値やターゲットを差別化をした状態で事業を始めたいところです。

提供する付加価値を、既存の事業者と差別化できるか検討するためのVRIO分析をご紹介します。
企業の経営資源の競争優位性を分析するフレームワークで、差別化のコンサルタントである私が重んじているフレームワークです。

VRIO分析とは

経営資源(人的資源、設備、資金、ノウハウなどの無形資源)を以下の4項目で分析し、全て満たすものが持続的な競争優位の源泉になりうるというものです。

■経済価値(Value)
経営資源が経済価値を有するかどうかです。
言い換えると、機会を捉えて売上に繋げられるようなものであるか、あるいは脅威を回避できるようなものであるかということです。
経営資源に経済価値がない場合、事業として成り立ちません。

■希少性(Rarity)
保有する経営資源がどれだけ独自性や希少性があるかです。
希少性が低いということは誰でもできるということですので、いくら自社にとって得意なことであっても、競争優位の源泉にはなりません。

■模倣可能性(Imitability)
どれだけ真似されにくいかです。
仮に希少性がある経営資源だったとしても、他者が簡単に真似ができるのであれば、やはり競争優位の源泉になりにくいです。
強みの源泉が外部からでは分かりづらい、あるいは複雑に事象が絡み合っているほど模倣困難性が高まります。

■組織(Organization)
経営資源を有効に活用できる組織であるかです。
経営資源に価値があり、希少性があり、かつ模倣困難性が高かったとしても、体制が整っていないと、経営資源を効率的に活用できません。

VRIO分析のやり方

VRIO分析を行うに当たっては、経済価値(V)⇒希少性(R)⇒模倣困難性(I)⇒組織(O)の順番で考えます。

例えば、金属の切削加工の会社があるとします。
経済価値がある切削加工技術は備えています。

この切削加工技術が他の企業もできない加工が可能なものであれば希少性があります。
しかし、他の企業も同様の加工ができるのであれば、希少性はありません。

他社にはできない切削加工が、職人の卓越した技術によるものであれば、模倣困難性は高いと言えるでしょう。
しかし、他社にはない最新のマシニングセンターを使っているからということであったならば、模倣困難性は低いといえます。
同様の機械を導入すれば再現できるからです。

経済価値・希少性・模倣困難性の3つを満たしている経営資源をちゃんと生かすことができる組織でなければ持続的な競争優位は得られません。
価値に気づいていないために活用されていないということも考えられますし、分かってはいるけど組織としてうまく活かせないということも考えられます。

終わりに

外部環境は常に変化しますので、VRIO分析を行った結果、持続的な競争優位性があったら必ず成功すると言う訳ではありません。
しかし、自分よりも高い付加価値を提供でき、実績がある競合がいる場合よりも成功率は高いはずです。

新規に創業、あるいは新規事業をご検討される際には、VRIO分析をされてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いたプロ

待谷忠孝

ニッチな市場へアプローチする差別化戦略コンサルタント

待谷忠孝(AM Consulting)

Share

関連するコラム

待谷忠孝プロのコンテンツ