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小泉達治

商品企画から販売促進まで支援するデザインの専門家

小泉達治(こいずみたつじ) / アートディレクター

有限会社コイズミデザインファクトリー

コラム

アートとデザインの境目はどこか

2014年12月20日 公開 / 2020年11月20日更新

テーマ:小泉の思うこと

コラムカテゴリ:ビジネス

「アート」と「デザイン」の境目とはいったいどこにあるのでしょう。
「アーティスト」と「デザイナー」の違いも同じことかもしれません。

私個人としてはこう思っています。
「アート」は単一方向のコミュニケーションで訴えかけるもの。
対して「デザイン」は双方向のコミュニケーションを利用して具現化するもの。

単一方向のコミュニケーションとはどういうものかというと、よく言えば「発信」・「表現」、悪くいえば「自己満足」・「マスターベーション」というところでしょうか。「誰がどう思おうと自分はこれを表現するんだ!」というように決まった相手がいないことが条件です。
逆に双方向のコミュニケーションとは「相手はどう思っているのだろう」・「自分としてはこうしたいが」というように必ずある特定の相手がいるのです。

言い換えれば、「アート」とは「自己表現芸術」であり「デザイン」とは「協調美術」なのです。
ですからアーティストは「この作品を世間はどう思ってくれるかな」とか「あのひとがいくらで買ってくれるかな」とか思ってはいけません。相手が特定された時点でそれはアートではなくなるのです。たとえその相手が一般大衆とかある世代だとかいうように莫大な数を有していてもです。
たいして「デザイナー」は、「自分のデザインの良さは誰にもわかってもらえなくてもいい」とか「誰がなんと言おうと自分の信念を通したデザインをするんだ」などといってはいけません。それでは全く相手を無視していて協調できているとはいえませんから。

ひょっとすると子供の頃、学校の成績表に「協調性がありません」などとかかれていたデザイナー要注意かもしれませんよ。

この記事を書いたプロ

小泉達治

商品企画から販売促進まで支援するデザインの専門家

小泉達治(有限会社コイズミデザインファクトリー)

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