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廣岡保彦

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廣岡保彦(ひろおかやすひこ)

廣岡社会保険労務士事務所

コラム

法定福利費は払ってくれるのか?

社会保険

2017年1月13日

新年あけましておめでとうございます。

本年も、なるべく期間を空けずに書いていこうと思いますので、よろしくお願いいたします。

あ・・・本年「は」でした。



さてさて、いよいよ平成29年になりました。建設業界では、社保加入について、4月1日がリミットの年です。

建設業者さんの会議や勉強会などに出ますと、色んな質問が出ます。

いくつか特徴的な質問がありますが、最も大きな関心は…元請は本当に「法定福利費」を払ってくれるのか?
という点です。

ほかの業界の人が聞いたら、何それ?ってなるものです。

「法定福利費」とは、簡単にいうと社会保険料です。これを注文主に請求することは、他の業種では聞いたことがありません。

例えば、
ゼネコンがある工事を請け負ったとします。

色んな計算をした結果、かりに「工事費は1億円」かかるっていう見積もりが出たとします。

この1億円の内訳は、材料費がいくら、運送費がいくら、人件費がいくら。。。の合計額です。

そのうち、人件費部分が2000万円だとします。

彼らの言う「法定福利費」は、下請会社が負担する社会保険料分です。これは人件費のおよそ15%ですから、この場合300万円となります。

その結果、施主(注文主)に請求する請負代金の合計は1億300万円となるのです。(消費税は無視していますが)


通常ではちょっと考えられないですが、こういう請求をしなさいと、国土交通省はお触れを出しています。

この場合、果たして下請は300万円を貰えるのか?
はたまた、「それくらい値引きしろよ~」ってなるかということです。

そのお触れでは、これら「法定福利費」は、キチンと計算して見積もりとして上げなさい。また、元請はそれをキチンと下請に払いなさい、とはしています。

もし、値引きを迫られたら、立場の弱い下請は、それを拒否できるのか?
消費税ですら、転嫁させられている現実があるのに・・・・


本来なら、下請が出す見積もりの人件費には、社会保険料などの「法定福利費」は含まれているはずです。

ほかの業界では、それら「法定福利費」を別立てで請求しているところはないと思われます。


それは、とにもかくにも、今まで建設業界が、社員を社会保険に入れてきていなかった証左でもあります。

ですから、未加入の下請会社を社保に加入させようとしたら「法定福利費」の部分は、元請が払って上げるよ!としたのでしょう。


ところが、下請も簡単には飲まないです。

本当に払ってくれるのか?
払ってくれなければ、どうするんだ?
となっているわけです。

これについて下請が納得しないと、建設業の社保未加入問題は解決しません。


私には、どんな方法があるのか、思いつきません。表立って15%を乗せた見積もりであっても、そもそも賃金部分を圧縮させられたら、払ってないのと同じだからです。


国土交通省の偉いさん方!

この点について下請が納得できる手立てを考えて下さい。

あなたたちが決めた29年4月まで2か月です。

未加入は許さないとか、建設業の許可の更新は認めないとか、○○の一つ覚えのような無能な言葉ではなく、元請も下請も共に守れるような政策を提案して実行して下さい。

それが、税金から高い給料を貰っているあなたたち官僚の仕事です。


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充分注意はしていますが、思わぬ勘違い、書き間違い、記憶違いなどがあるかも知れません。お気づきになりましたらご一報頂ければ幸いです。

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年金事務所・監督署などの調査対策のプロ
社会保険労務士 廣 岡 保 彦(ヒロオカ ヤスヒコ)

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