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廣岡保彦

労基署・年金事務所などの調査対策のプロ

廣岡保彦(ひろおかやすひこ)

廣岡社会保険労務士事務所

コラム

払いすぎた年金返せ!の後半

厚生年金・国民年金

2013年7月23日 / 2014年5月23日更新



前回の続きです。

前回のあらましは…
…年金事務所が一方的に間違えて、多く払った年金を、返せと言ってきた。返せないときは、家を売ってでも返せと言ってきた。

こちらは当然受け取れるものと思って使ってしまっている。今さら、返せとは……。

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返したくない、いや、返させたくない彼女としては、このケースも、年金時効特例法と同様に、「善意の国民を守れ」という主張です。


どういうことかと言うと、以前から問題になっている「消えた年金」の問題を処理する方法として、「これは、役所側の一方的なミスだから、年金時効特例法を作り、時効の5年を超えても年金は支給する」という特例措置が取られています。

今回のケースも「役所側の一方的なミスだから」、同様ではないか!というわけです。

つまり、間違えたのは、年金事務所なのだから、特例法と同じで善意の人は守られるべきだ!

大人数だから守って、一人だから守らないのは、公平性を欠くとの主張です。

なるほど!!!それはそれで正しいかも!


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彼女の意見を引用すると、次のとおりです。


「私の思うのは、この事態を素人目線で考えてみたら、どう考えても理不尽であり、道徳的にもおかしい。

行政・士業の人の中で話をしてたら、『気の毒やけど、返すのが当然』という空気が漂っている、そのこと自体がおかしい。(注:私も含めて…)

5,000万件(消えた年金の)は、数が多いし、年金が増加した人は、感謝してるかもしれない。
でもそれだって(特例法制定自体が)、時の政府の人気取りかもしれない。

その裏で、自分たちのミスを、一般市民に押し付けて、お金をもぎ取るという、えげつない事をしている。それも少数だからいいってもんじゃない。大問題だ!」

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確かに…プロのクセに「素人目線で考えること」は間違いやけど、このケースは「役所のミスを帳消しにする」という特例法と同様だという、彼女の意見も一理あるかも知れません。



では百歩譲って、この特例法を援用して、返さなくてもよいとした場合、どうなるのでしょう?

大げさかも知れませんが、年金の財源に穴が空いたわけです。
本来なら、担当者が責任を取って、国に弁償すべきでしょう。

民間ならそうです。当たり前です。

個人が払えなければ、私人である会社が使用者責任か何かで、とりあえず対外的には丸く収めます。
もっとも後日、個人から、少しずつ取り立てるでしょうけど…。


ところが、わが国には「国家賠償法」(国賠法)という法律があって、ミスをした公務員個人には、賠償を求められないのです。

つまり、戻ってこなかった過払い金を、この公務員は国に弁償しなくてもいいのです。

その結果、不足した部分は、国が負担することになるのです。

国が負担するとなった場合、お役人がみんなで少しずつ出し合って……な~んてことはしません。


国が負担するということは、結局は、回り回って今の厚生年金の保険料を払っている人が、連帯して負担することになってしまうのです。

ミスをした公務員が加入している「国家公務員共済」が負担してくれるのならともかく、厚生年金が負担するはずです。

ある意味、そのほうが理不尽では?と思うのですが…。


国賠法の立法趣旨は、「公務員に過大な責任を負わせると職務遂行に当たり、損害賠償責任をおそれて萎縮するので、その責任を軽減するためである」だそうです。

過大な責任?萎縮?

いやしくも国民の血税から給料をもらっているのですから、「過大な」責任などがあるはずがないでしょう。当然の責任でしょう。
じゃあ何ですか?過大でない責任については賠償してくれるんですか?

今の公務員は、萎縮なんかしていませんよ。
ミスをしても平気だから、パソコンで仕事をするふりをして、明日の競馬の予想サイトを見ていますよ!

個人責任を追及されないことをいいことに、かえって緊張感が欠けているのではないですか?
責任を問われないからといって、思い切ってミスをしているんじゃないでしょうな?


この際、国賠法なるものをなくし、公務員に過失がある場合には、個人責任も追求出来るようにしないと…。

たとえば、第一義的に公務員本人が、家を売ってでも賠償し、それでも足りなければ、行政庁なりが連帯保証的に賠償義務を負うっていうのはどうでしょう?

そのほうが、気合いが入って、給料に見合う仕事をするようになりますよ。


あ~あ。公務員は、いつも国賠法の向こう側にいる。
と思うような、今日この頃です。

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充分注意はしておりますが、思わぬ勘違い、書き間違い、記憶違いなどがあるかも知れません。お気づきになりましたらご一報頂ければ幸いです。

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年金事務所・監督署などの調査対策のプロ
社会保険労務士 廣 岡 保 彦(ヒロオカ ヤスヒコ)

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