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谷光高

ゴルフの楽しさを多くの人に伝えるゴルフ場経営者

谷光高(たにみつたか) / ゴルフ場経営者

新有馬開発株式会社(有馬カンツリー倶楽部)

コラム

パッティンググリーンの「ピンフラッグ」を抜くとき、抜かないとき

2015年4月2日 公開 / 2019年1月2日更新

テーマ:パッティンググリーンでのマナー&ルール

コラムカテゴリ:趣味

全員のボールが乗ってから「ピンフラッグ」を抜きますか?

「こんな場合、ピンフラッグ (=通称、規則では旗竿[Flagstick])を抜いたほうがいいのかな?それともピンフラッグを抜いてはいけないのかな?」と迷ったことはありませんか?

「グリーン上でのパットでは、ピンフラッグを抜く!」
「グリーンエッジ(カラー)からのショットは、グリーン外なのでピンフラッグは抜かない!」
グリーンエッジから
こういう人が多いと思います。なぜでしょうか?

「遠球先打」の原則に従うと、ホールから遠いけれども“グリーンにボールが乗っている”プレーヤーと、ホールから近いけれども“グリーンからボールが少しこぼれている”プレーヤーとがいる場合、先にピンを抜いてパットを、そしてまたピンをさしてチップショットをするということになります。
それが煩わしくて、とりあえず全員先にグリーンにボールを乗せますよね。

このピンフラッグの扱いについては、どういうルールに基づいた行動なのかを考えてみたことはありますか?

大きく2つに分けて、グリーン上でパットするときは、“ピンフラッグに当てると罰がつく”、そしてグリーン外からのショットは“ピンフラッグに当てても罰はつかない”という単純に○か×ということからの行動と考えます。

ここで、一度ピンフラッグ(以降、略称「ピン」)の取り扱いについて、整理して考えてみたいと思います。

まずピンについて明記されているゴルフ規則から
(規則17)

①コース上のどこにボールがあっても、打つ前ならばピンを抜いてもいい

ピンに付添う
コース上のどこででも、ストローク(=打つ意思を持ってクラブを振る動作)する前に、プレーヤーは人をピンに付き添わせたり、ピンを取り除かせたり、ホールの位置をしめすためにさし上げることができます(規則17-1)。
ピンに付き添っている場合は、ストローク中やボールが動いている間にピンを動かすことができます。

②ボールが動いている間は、ピンを抜くことができない

プレーヤーがストロークする前にはピンの近くに誰もいなかったのに、ストローク中もしくはボールが動いている間に、プレーヤーの同意でピンに付き添ったり、取り除いたり、さし上げることによってボールの動きに影響を及ぼすかもしれないときは、プレーヤーは2打の罰を受けることになり、そのままの状態でプレーを続けることになります(規則17-1)。

③ボールが動いているのに、プレーヤーに無断でピンを抜いてはいけない

ボールが動いているのにあわてて抜いた
プレーヤーがストローク中であったり、プレーヤーのボールが動いている間で、同伴者がプレーヤーの許可がないのに、またはプレーヤーの知らないうちに、ピンに付き添ったり、取り除いたり、さし上げることによって、ボールの動きに影響を及ぼすかもしれないという行為をしてはいけません。
この場合、打ったプレーヤーに罰はありません。ピンを動かした同伴者が2打の罰を受け、あるがままの状態でプレーとなります。ただし、そのストロークがグリーン上であったときは、そのストロークを取り消した上でリプレースして再プレーとなります。(規則17-2)。

④ボールが取り除いたピンや付添っている人に当たってはならない

・付き添ったり、取り除いたり、さし上げたピンフラッグ
抜いたピンに当たる
・ピンフラッグに付添ったり、さし上げている人
・グリーン上でストロークしたときに、誰も付き添っていなかったピン
グリーン上で立っているピンに当たった
プレーヤーのボールがこれらに当たったときは2打罰となり、そのままの状態でプレーとなります。
ただし、プレーヤーの許可なしに同伴者に付き添われたり、取り除かれたり、さし上げられたピンに当たった場合は、プレーヤーに罰はありません。ピンを動かした同伴者が2打の罰を受け、あるがままの状態でプレーとなります。ただし、そのストロークがグリーン上であったときは、そのストロークを取り消した上でリプレースして再プレーとなります。(規則17-3)。

ここで整理すると、

●グリーンの内外にかかわらず、打つ前にピンを抜いても問題ありませんが、抜いたピンにボールを当ててはいけません。

●プレーヤーがストローク中、またはボールが動いている間は、ピンを抜いてはいけません。

●ホールに立っているピンにグリーン外から打ったボールが当たっても罰はありませんが、グリーン上からパットしたボールが、立っているピンに当たると罰を受けます。

以上のようになります。

これから考えると、グリーン外からのショットでピンを抜かずに立てるのは、ボールが当たっても罰がないので、まっすぐホールに向かったボールが、ピンに当たって止まるようにするためなんですね。
「ピンを抜いていたので、ホールをスルーして大きく越えてしまった!」ということを防ぐ意味があるんですね。

ただ、グリーンエッジにボールがあっても、ホールとの距離が数mと近いので、「ダイレクトにパターでホールを狙う!」というときは、あらかじめピンを抜いてもいいかもしれません。そこは、ご自身の判断で!

もうひとつだけ、規則のつづきです。

⑤打つ前に取り除かれて置いてあったピンを取り除いても罰はない

ストロークする前にすでに付き添われていたり、取り除かれていたり、さし挙げられていたピンにボールが当たりそうになった場合、そのピンを取り除いても罰はありません(規則24-1)

パッティンググリーンのホールに立っているピンフラッグは、ゴルフにとって、なくてはならない大切なツールです。正しくピンフラッグを扱うことができるか否かで、スコアが大きく変わってくるかもしれません。
そのためにも自信を持ってピンフラッグを扱えるように覚えておきたいと思います。
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