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コラム

「社会福祉法人みおつくし福祉会 東喜連保育園」様が近代建築 2017年1月号に掲載されました

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2017年1月20日 / 2018年5月9日更新

「社会福祉法人みおつくし福祉会 東喜連保育園」様が「近代建築 2017年1月号第71巻1号(特集:保育建築の計画と設計)」に掲載されました。

バリアをつくれ
「目の見えくい子がね、眼鏡をかけるように、足の不自由な子にはエレベーターが要る。ただそれだけのこと。」障がいをもつ子どもたちを多く受け入れておられる園だったので、完全バリアフリーのプランを提案しようとしたら、いきなり園長に「却下」された。「子どもには上下の高さの変化が必要だから、段差を使った部屋にしてほしいんですよ。」幼児のフロアである2階の計画は、園長のこの言葉から始まった。以上児縦割りコーナー保育を展開する大部屋には、多彩なコーナーが設けられ、子どもたちが思い思いの遊びに没頭している。そのまわりを高台で囲み、長い座卓のある畳コーナーや午睡コーナーを置いて、長いスロープでつないだ。スヌーズレンや、天井の低い絵本のかくれが、気の散りやすい子どもたちに使いやすいブース型の座卓など、いろんな個性を持つ子どもたちが活き活きと暮らせる仕掛けをちりばめた。足の不自由な子どもたちがいざりながらスロープを昇っていくのを見れば、過剰なバリアフリーが如何に子どもたちの成長を妨げているかを考えざるを得ない。
失敗は成長のもと
現場定例会議で嬉しいことがあった。障子紙の種類を決める日で、建具屋さんが気を遣って強化和紙を持ってきたのだが、破れにくすぎると園長に「却下」された。もっと破れやすい紙を持ってこいというのだ。私たちは園舎の役割のひとつに、上手に失敗をさせてあげられるということがあると考えている。打ち合わせの中でそれを力説したかどうかは覚えていないが、私たちの意図に自然に共感していただけたことがうれしかったのだ。ハザードを排除した上で、破いてもいいところ、指を詰めてもいいところ、落っこちてもいいところ等、適切なリスクを散りばめ、失敗の先に見える成長を見据えたものが形になった。園長は、障子破り第一号の子どもの名を繕った紙の上に書き記そうと心待ちにしておられたが、先日ようやくひとつ穴が開いたそうだ。この2つの「却下」は、園長の「決意」と読み替えることができる。

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