保険を通してお客様から必要とされる存在価値を作る（2/3）

ヒアリングに時間をかけ、企業に潜在するリスクを引き出す

　法人客は業態、業種、規模など多様なので、吉田さんは必ず代表者の方に会って、同じ経営者の立場で広い視野に立って話を伺います。「女性としての感覚かもしれませんが、人の気持ちに寄り添い、聴くことに徹すると、お客様の潜在的な思いも見えてきます」。経営で抱えている問題・悩み・不安、社員とのコミュニケーション、事業承継、新しい事業展開、資金など内容は様々です。

　吉田さんは、その中から、まず保険でカバーできるものを選別します。その際に肝に銘じているのは、「決して保険売りをしない」。保険会社のパッケージ商品に、お客様をはめてしまうような契約をすれば、不十分な補償になってしまう恐れがあるからです。実はここからの作業がキャリアリングの強み、「他社との差別化」です。リスクマネジメント（危機管理）で一番大切にしているのは、ヒアリングから受けた情報を分析・分類し、各保険会社の商品と約款を選択して、リスクを見極めること。キャリアリングは損害保険6社、生命保険8社の代理店であり、各保険会社の補償内容を熟知しており、最適な保険プランを提供します。「できるだけ、オーダーメイドの保険提案を心がけます。あらゆるリスクを想定して、提案することが重要です。決してリスクをはしょってはいけません」。業種が違えば、内容も異なるので、取引先に迷惑をかけないよう日々の研鑽（けんさん）は欠かせないと、緊張感を持って仕事に臨んでいます。

　また、吉田さんは、全て保険でカバーすることを勧めるのではなく、事前の対策として、顧客ニーズに合わせた安全対策セミナーや研修会の企画をしています。これまでに、建設企業向けに安全管理セミナー・労務セミナー、一般企業向けに事故防止セミナー・自動車事故対策セミナーなどを開いてきました。

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