少ない刺激で不調を整える、体にやさしい鍼灸（1/3）

肩こりや腰の痛み、ストレスによる疲労や身体の不調などを改善に導く

　「鍼（はり）は痛そう。そんなイメージを抱いている方にも鍼の良さを知ってほしい」と力を込めるのは、那覇市にある「ウェルネス鍼灸院」院長の宇田幸弘さん。鍼灸師として、肩こりや腰の痛み、ストレスによる疲労など、慢性的な体調不良を数多く扱っています。

　一口に鍼灸といっても、流派により施術法は異なります。宇田さんが取り入れているのは、岐阜県・長谷川鍼灸院による「長谷川流」。鍼の数をできるだけ少なく、浅く刺すのが特徴です。「刺激が大きいほどいいというわけではなく、施術後に反動で倦怠感が出る場合もありますので、身体の負担を減らすためにも的確にアプローチします」

　体が持つ回復力を効果的に引き出すためには、鍼を打つ位置が重要。個々人・その時の体の状態により経穴（ツボ）の位置は違うため、手足やおなか、背中など全身を探り、皮膚の硬さや筋肉のコリなどを確かめながら、念入りに経穴を見極めます。

　鍼が初めてという人には、「お試しコース」を用意。体に使用する鍼より細い、顔用の鍼を用いて優しくケアを施します。
　「最初は怖がっていたお客さまから、『思っていたほど痛くない』と感想をいただくこともありますし、慣れてくると気持ちいいと眠ってしまう方もおられます。まずは気軽に体験していただきたいですね」

　不調が長引く、繰り返す場合には、お灸の併用をすすめ、自宅で簡単にできるお灸の方法も指導します。「局所的な処置である鍼とあわせて、全身に熱が伝わるお灸を毎日続けると、体調の変化を感じてもらえると思います。手軽な市販のお灸などから始めてください。お灸セットも販売しております」

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