同じ思いを持った仲間たちと、石垣島から自分たちらしさを発信。コンサルやフードコーディネートも（1/3）

ありきたりの飲食店ではなく、自分たちの個性を文化として発信していくのが自分たちらしさ

　石垣島で飲食店やアウトドア事業を展開する「Hellow Inc.」代表の海老沼純一さん。第1店舗目であるダイニング「リハロウビーチ」の開店10年目、2020年に法人化に踏み切り、飲食店のフードコーディネートやコンサルティングにも力を入れています。

　「うちの主軸はあくまで実店舗経営。僕たちらしいカルチャーを作り続けていくことが第一。ただ、お店作りを手伝ってほしいという声をちょくちょくいただいて。僕としては、何か特別なことをしているつもりはないんですが、最近になって、僕の感性を欲してくれているのかなと感じるようになったんです」

　17歳で料理人の道に入って以来、和洋問わずさまざまな料理に取り組んできた海老沼さん。これまで、島内のしゃぶしゃぶ店やタピオカ店、首都圏の九州料理店やハワイアンダイニングなどのスタートアップに従事。京都や関東の音楽フェスへの出店もアレンジしてきました。請け負う店舗の立地やジャンルは選びません。重視するのは、価値観を共有できるか否かです。

　「ビジネスライクなありきたりの飲食店ではなく、僕たちがやっていることの〝おもしろさ〟を文化として発信していくことが僕たちらしさ。おのずとそういう思いを持った人が頼んで来るんでしょうね」

　アルバイトから料理長、多数の店舗を受け持つ責任者へとキャリアを重ねた「現場人間」で、店舗の内装も設計士をつけず、職人と話し合いながら、時に自ら重機を駆使して進めていくのが海老沼流。机上から経営を見るのではなく、現場発信型を自認するコンサルトです。

＜次ページへ続く＞

【次ページ】ゆっくり過ごすはずが移住早々仕事漬けに。奮闘の末、石垣島らしくて自分たちらしいキャンプ事業を開始

次のページへ