コラム
西大寺会陽 【宝木取り】について
2020年2月6日
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今年で511回目を迎えます西大寺会陽、『正式な数え方は回ではなく「会」という字を使い、え、と読みます』つまり511会と数えるのが正式な言い方になります。
今年は2月15日(土)午後10時に宝木(しんぎ)を投下するのですが、この宝木の原木は西大寺観音院様にはありません。ではどこにあるのでしょうか?
この宝木は岡山市東区広谷にあります芥子山の山中から切り出されます。この役を担われているのが芥子山のふもとにあります無量寿院様です。
ではなぜ、芥子山何でしょうか?
実は芥子山の山頂に重巌大権現(かさねいわだいごんげん)様がお祀りされています。また山中に多くの祠がお祀りをされている霊山と言われています。そのようなことから西大寺会陽の宝木として選ばれ、その原木を無量寿院様に授かりに行く儀式のことを宝木取りと言います。
私は昨年から西大寺観音院様の世話人会という会に入らさせていただき、この宝木取りの儀式に参加させていただいています。今年は1月29日(水)に行われました。
集合をし、準備をします。足袋、そして草鞋を履きます。法被を羽織るのですが、着方など先輩に教えて頂きながら着替えていきます。注意事項を確認して出発となります。
この宝木取りの儀式はいつから始まったかは正式には定かではないそうですが、祭り自体が500年続いていますので歴史はあると思います。
午後10時に客殿を出て、まず本堂前にて読経。そこから無量寿院様に向けて出発です。道中は無言です。
こちらがその模様です。比較的明るい場所は問題ないのですが、暗い箇所は提灯がとても役立ちます。写真の後ろから2番目が私ですが、ペースを乱さぬようひたすら無言で歩きます。
無量寿院様に到着後、挟箱と言いまして宝木の原木を入れる箱を、無量寿院様のご住職様にお渡しをします。この模様が山陽新聞やテレビ等で放映されています。
挟箱渡した後少し休憩をし、再び整列をし、ご住職様から挟箱を頂き、再び西大寺観音院様へ向かいます。帰りも勿論無言です。帰りは挟箱には宝木となる原木が入っていますので重いこともあり、我々お供が道中交代で持ちます。
西大寺観音院様に到着後、ご住職様にお渡しをし、その後本堂へ上がり読経後終了となりました。今年は行きも帰りも各37分かかりました。
昨年は初めてで草鞋の履き方が悪かったようで大きな豆が両足のかかとに出来たのですが、今年は全く異常なく歩くことが出来ました。
翌日から一対の宝木を作り上げる「宝木削り」が極寒の中、厳かに執り行われます。
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