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田岡良一

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田岡良一(たおかりょういち) / 仏壇アドバイザー

(株)田岡仏壇店

コラム

『塔婆』(とうば)は何回忌まで必要なのでしょうか?また塔婆の意味について

2015年9月19日 公開 / 2015年10月15日更新

テーマ:塔婆について

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: お墓

コラムをご覧いただきましてありがとうございます。感謝です。


ご来店目的で多いのは、お線香、ローソクが最も多いのがその次が塔婆です。本来は『卒塔婆』といいます。サンスクリット語の『ストゥーパ』の音写されて、『塔婆』と略されています。


『塔婆』ご存知だとは思いますが1周忌の法要の際に細長い板で、法要後はお墓の後ろに立てると言えばお解りいただけますでしょうか?


なぜ、塔婆が必要なんでしょうか?そもそも卒塔婆とは、古代インドで『仏塔』という意味のサンスクリット語『ストゥーパ』を漢訳した物であって、ストゥーパとは御釈迦様のご遺骨を納めた塔で、五重塔の起源といわれています。五重塔をもとにして、その後作られたのが五輪塔。これが卒塔婆の起源と言われています。


卒塔婆は五輪塔が簡略されたもので、五輪塔の五つの形の意味を卒塔婆も同じく持っています。また、五輪塔が供養塔と言われるように、卒塔婆そのものが供養を表しています。


塔婆を立てることが『善』とされ、『塔婆を立てる=禅を積む』ともされています。故人の冥福につながるとも考えられています。また塔婆供養がご先祖の供養だけではなく、自身の善い行いとも考えられています。


1周忌の法要に始まり、3回忌、7回忌とはじまり、50回忌まであり、年数が増えるごとに段々長くなります。よくお客様に50回忌の塔婆を見られて、こんなに大きいの!?と言われたことがありました。またこの塔婆、準備がお寺様により様々で、ご当家でご用意いただき、その場でお寺様が書かれる場合と、事前にお寺様が書いた塔婆を持って来られる場合と様々です。ご確認された方がいいと思います。またこの塔婆49日の法要には使いません。また浄土真宗様も使用されません。


1故人様に1本なんですが、数年前に関東で法要があり参加をした際、本堂に数十本の塔婆が並んでいました。たくさん並んでるな?と思っていましたら、住所と氏名を教えてくださいと言われ、お供えも?と思っていましたら、参列した人全員の名前が書かれていました。故人様と共に参列した我々も供養していただきました。岡山とは全く違うなと改めて思いました。また他の地域ではもっと異なった風習があるのかもしれません。


以下は余談ですが、五輪塔の形イメージできますでしょうか?凸凹してると思うのですが、塔婆も先の方が、五輪塔のように凸凹しています。これにも意味がありまして、上から空・風・火・水・地を表します。密教ではこれら5つの要素で宇宙のすべてを構成している宇宙感をもち、この5要素によって人間も生かされていると考えられています。すみません。難しい事書きました。


生かさせていただいていることに感謝です。

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