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吉井江里

歌・ピアノの指導や合唱指揮などで音楽の楽しさを伝えるプロ

吉井江里(よしいえり) / 教師

ソット・ヴォーチェ

コラム

【声の魅力】まろやかさと切なさ「玉置浩二」の声、「安全地帯」の音楽、そして音楽の仕事ができなくて迷いの大きかった自分の若い頃のこと

2022年10月2日 公開 / 2022年10月23日更新

テーマ:

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: ピアノレッスンボーカルトレーニングボイストレーニング

【声の魅力】まろやかさと切なさ「玉置浩二」の声と
音楽の仕事ができなくて迷いの大きかった若い頃のこと

あなたが大好きな「歌」は?
好きな「声」
癒される「声」は?
疲れた時、頑張りたい時、
つい口から出る曲はどんな曲
ですか?
この曲を聴くと昔を思い出す、
そんな曲はありますか?
彼岸花 1

玉置浩二の声と
「安全地帯」

玉置浩二の歌声は特別な存在。

「ああ、なんていい声で、な
んてまろやかで、
心に飛び込んでくるのだろう」

そして「切ない」
気持ちの伝わる歌唱に胸がキ
ュッとなり、何度も何度も聴
いてしまう。そのうちに自分
も声を出している。

「安全地帯」について



玉置浩二の所属しているロックバンド
「安全地帯」の
「ワインレッドの心」を初めて聴いた頃から
ずっと安全地帯のサウンドと
彼の声に魅了されている。
また

玉置浩二の歌の中では
「行かないで」が好きだ。


他にも好きな曲はあるけれど
「行かないで」を聴くと切なさが
マックスになってくる。

安全地帯の曲では
「恋の予感」「悲しみにさようなら」
「碧い瞳のエリス」
「プルシアンブルーの肖像」なども好き。


社会人になりたての頃の思い出

社会人になった頃


「安全地帯」の歌がよく流れていた。
私は大学を卒業したばかりで、

ピアノを教えたらいいかな、
と安易な考えで、就職活動も
たいしてしないまま実家へ戻った。



そして、次の日、
街へ出掛けて行ってアルバイトを見つけてきた。
何をするにしても活動費は必要。
レッスンだって引き続き受け続けたい。
おしゃれもしたい。

収入がないのはなんとなく
肩身が狭い。
かといってすぐに音楽の仕事が
入ってくるわけではない。

実家へ帰った夜、とにかくすぐに
アルバイトをしたほうがいいだろう
と考え次の日に出掛けて行って、

自分の好きな洋服ブランドの
お店に飛び込み「雇ってもらえませんか?」
と頼み込んでみた。

この行動は現在までの色々に
繋がっているので勇気を持って
飛び込んでみてよかったと思う。


「ちょうどアルバイトを募集しているので
明日からおいで」と言ってもらえ、
次の日からバイトへ。



そこで洋服を売るアルバイトを
始めたのだ。
慣れない立ち仕事、
当時の洋服は高価だった。でも売れた。

顧客の名前と顔を一生懸命覚え、
会話をしながら試着を促す。
最初はとても難しかったけれど
だんだん慣れてきた頃、
経営者が販売員みんなを集めて
食事会を開いた。
「売り場に立つなら人前で歌ぐらい
歌えないといけないぞ」と、
食事後に移動してカラオケのできる店に
連れて行って一人ずつ歌わせる。

ちょうどその頃安全地帯の曲が
流行っていて、うちの店の店長が
歌ったのが
「ワインレッドの心」だった。
お、なかなか聞かせるなあ、と思った。

他の人もどんどん歌って、
一人で歌うのを躊躇するような人は
誰一人いなかった。

私は杏里の「悲しみが止まらない」
がその頃の十八番でそれを歌った。
それからユーミンの
「埠頭を渡る風」が好きだった。



バイトを始めてから半年程経った頃

お店が入っているファッションビルの
マネージャーさんと話す機会があった。
「そうか。音大を出てるならあなたは
音楽教室に勤めなさい。
紹介してあげるのでアルバイトを続けながら
音楽の仕事もして少しずつ音楽の方を多くして
いくと良い」とそのまま突然一緒に
(勤務時間中なのに)音楽教室に
連れて行かれた。
そしてその教室に講師として
紹介してくださった。

洋服の販売とピアノ教師の両方を
しばらく続けてみて、
そのうちに音楽の方だけで
仕事がいっぱいになった。
とてもありがたかった。

また、その教室で講師を指導する先生に
ピアノをしっかりレッスンしていただき
音大卒業後もしっかり勉強を続ける
ことができた。

そのほかに演奏の仕事を紹介していただいたり、
相談にのってもらったことも。

終活 1

カラオケも形がどんどん変わっていった


カラオケについては学生時代は
確かスナックなどのお酒を飲むお店で
一曲二百円で歌えるようなシステム
だったと記憶している。


1980年代の後半は岡山では
「イエローボックス」という
カラオケボックスでコンテナのような
中でカラオケを歌う設備のお店が増えてきた。

実はカラオケボックスの発祥の地なのです。
岡山は。


それまでのように「お酒を飲むところ」
で歌うのではなく、

広い駐車場のあるカラオケボックスの中で
歌う、というスタイルに変化して行ったのだ。
お酒を頼まなくていいわけだ。


スナックなどで「周りの知らない
お客さんにも聞かれてしまう」
というかたちから、
一緒にボックスへ入った人同士で
歌い、聴き合うという形に変化。

今や「ヒトカラ」という
「一人で入って思いっきり歌う」
というスタイルも可能になってきて、
私も利用している。料金も安価で
夢のようです。




当時は杏里や中森明菜、チェッカーズ
などの曲を歌って「いやあ、歌謡曲や
ポップスって難しいなあ」と思った
ものだ。
「安全地帯」の曲も歌ってみたが、
当時は譜面も今のように簡単には
手に入らず「耳コピー」はできるものの、
そういうポップスの曲を歌ったり
ピアノで弾いたりする経験が少なかった。
しょうがないのでまず自分で「聴音」
(聞き取って譜面に起こす作業)をして
楽譜にして、和音をつけて練習する
という感じでコツコツと
レパートリーを増やしていきました。

当時の音大卒業者の多くは
カラオケはひょっとしたら苦手だった
のでは?
声も出し方が違う。

ピアノで弾くとしても
「一段のメロディー譜をコードを見て
さっと演奏できる」ということは
ほとんど習うチャンスがなかった
ように感じます。
私は上記のように面倒な作業を
しながら様々な曲をおぼえていきました。
ピアノ 倉敷芸文館
玉置浩二の歌の中には名曲が
多くあるが、それも発売当時の声と
現在の声はどんどん変化していていて
「行かないで」もサブスクで聴く
昔の声も若くて透明で真っ直ぐで
心を打つが、YouTube等で多く見られる
その後の彼の歌唱には心を
揺さぶられる。

声の豊かさ、色彩、感情、息づかいが、
わたしたちの心に響く。
深夜一人で聴いていると涙する
日も多い。自分にとって心が癒
されたり、揺さぶられたり、
忘れかけた昔のことを思い出す、
そんな「声」や「楽曲」を探して
今日も色々新しいものも聞いてみる。

今年(2022年)の6月、NHKの
「みんなの歌」では「安全地帯」
の曲が流れた。
「あなたがどこかで」
包み込むような柔らかい声に涙が
出そうになった。
これからも玉置浩二の、安全地帯
の新作を楽しみに待っている。
https://youtu.be/TXSNANqJL8A
(「あなたがどこかで」歌ってみました)

玉置さんの現在の声には若い頃の
声に厚み(柔らかさや切なさや悲しみ)
が増していて最高だ。
若い頃の声も素敵だけど年齢を重ねた
声の魅力がたまらない。

私たちの声も年齢を重ねてどんどん
変化している。
それを「若い頃のように声が出ない」
と嘆くばかりではなく元気を出して歌おう。

重ねてきた人生の厚みを乗せて
それぞれの魅力を全開で!

※このコラムは2020年の11月に書いた
コラムのリライトです。
このマイベストプロのセミナーで教えて
いただいたのでリライトしてみました。
過去の文章は直しがいがあります。
歌え20220826−2

この記事を書いたプロ

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