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吉井江里

歌・ピアノの指導や合唱指揮などで音楽の楽しさを伝えるプロ

吉井江里(よしいえり) / 教師

ソット・ヴォーチェ

コラム

電子ピアノではだめなのか?定期的に出てくる「電子ピアノ・キーボードでの自宅練習について」の論争

2022年8月18日

テーマ:ピアノ学習

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: ピアノレッスンボーカルトレーニングボイストレーニング

電子ピアノではだめなのか?定期的に出てくる「電子ピアノ・キーボードでの自宅練習について」の論争

Twitterではピアノの先生も学習している人もピアノのことを話題にします。だって好きですから。
定期的に話題に上るのが「電子ピアノやキーボードではダメなのか?」という話です。
おさまったと思ったらまた、という風に「電子ピアノ・キーボードダメダメ説」を唱える先生や人たちそれに反論する人などで盛り上がります。

・ピアノの先生の想い
ピアノを習うならできればぜひピアノを購入してという意見があるのは当たり前のことなのです。
しかしピアノって大きいし重いし安価ではないし住環境での音の問題もあるので、誰もが簡単に手に入れられるものではないかもしれません。
教える側としては「タッチが違う」こと、「本物の音」「いい音」で練習してほしい。いい楽器があってこそレッスンにも身が入る、上達するという意見が多いでしょう。
これもよくわかりますね。キーボードなどで88鍵ない場合もあり、途中から不自由になって買い換えるようになるなら最初から用意してあげたらいいのに、という思いもありますね。
しかし住宅事情はそれぞれ違うので誰もがみんなアコースティックなアップライトピアノやグランドピアノを置ける訳ではないです。

そして、親としては「いつまで続くかわからないのに最初から高価で場所も広く必要で、場合によっては床の強度の問題もあり、お値段も高いものを用意するのは勇気が必要」と思うのも当たり前です。
家に前から楽器がある状態、あるいはどなたかのお下がりを置く場所があることなどはラッキーです。


・昭和40年代〜50年代のお稽古事事情
昔、私が小学校に通っていた頃は習い事の種類がまだあまり多くなくてピアノを習っている子は多かったです。
今はそこまでではないと思います。
だから当時オルガンやピアノの所有率は高かった。
今のような電子ピアノも88鍵あって軽めでいい音も出て鍵盤の重さもある電子ピアノ、そんなものはなかったのです。
紙鍵盤で頑張って指を動かして、やっと楽器を買ってもらった人もいれば
学校の音楽室などを使わせてもらって学習している子もいました。

・手軽に買える電子ピアノ
今の電子ピアノはとても使いやすい。いい音も出る。価格もお手頃になってきていると思います。
私の最近使っているものはカシオの赤いピアノと黒いピアノ2台ですが
なんとタブレットとブルートゥースで繋ぐこともできる。スタンドがなくても机に載せることもでき、移動も簡単です。
運搬は専用のバッグ持ち運び用バッグがあります。背負えるようになっていますが、私には無理でした。残念ながらもう力が無いです。

録音機能や音色の選択も幅が広くなり、30年以上前に発売されたクラビノーバ(ヤマハ)をはじめとした各社競って出したいわゆる「デジタルピアノ」は価格も高めで重量がかなりありました。それらと比べて現在の電子ピアノは価格も含め、使いやすい方へさらに素晴らしいスピードで進化しています。
ヤマハさんのサイトの鍵盤楽器の歴史のページは素晴らしいです⇨製品の歴史ヤマハサイト 製品の歴史

・電子ピアノの良いところは「夜中でも弾ける」こと
音量をコントロールできることです。
小さい音にもできるしヘッドフォンを使用できる。これは非常に便利です。
もっと練習したいのに夜になっちゃった・・・・と悩む必要はないです。

・気をつけたい鍵盤やペダルの震動音
鍵盤を叩く音は床の状態によっては同じフロアの別室や階下に響きますから
ゴムマットなどを敷くことをお勧めします。
これは仕事で譜読みが急ぎの時に夜中に練習して家族からのクレームが来たのでわかったことです。

・アコースティックピアノとサイレント機能
また、普通のアコースティックピアノにサイレント機能をつけると音の心配は少なくなります。
サイレントピアノ(消音機能付きピアノ)は、ヘッドフォンを使って消音演奏ができるアコースティックピアノです。
ハンマーの動きを直前で止め、光センサーによって読み取られた打鍵情報が電子音源に伝えられ、サンプリングされた音がヘッドフォンから発音されます。


・自宅以外の場所での練習もたまにはいいのでは?
家では電子ピアノで練習して、小さいホールや練習室などを貸し出しているところで借りて、思いっきり良い響きを体感しながら弾くことです。
グランドピアノが家にあるのが最高ではありますが、それでも「音」の問題はどうでしょう?
好きなように大きな音でまとまった時間響かせることができる環境にある人は多くないのでは?

お金はかかりますが、場所と楽器を借りて思いっきり練習。
そういう情報はインターネットの普及によってすぐに探せるようになりました。
いつも家で最高の条件で練習できるのが一番いいでしょうがなかなか難しい。
それぞれの生活のスタイル、住環境などに合った方法でピアノの上達は可能です。

ただ、「将来プロになりたい」なら話は別です。
やっぱり良い楽器で「安心して練習できる」環境を整えるのが大切ですね。
でも、それも最初からどうなるか、なんてわからないですので難しいところですね。

・楽器のレンタルもあります
もしも、置くスペースはある。音も出しても昼間なら大丈夫。
でも、買うのは迷う、という場合はレンタルもあります。
実は私も学生時代、一年間はレンタルピアノを自室に入れて練習。
その後、その部屋には自分のピアノを購入して入れて卒業後は実家へ運び、現在もレッスン室で活躍中です。もうかなり古くなっていますが、大事な相棒。私の命が尽きるまで一緒にいたいです。


・長く続けられるピアノ
ピアノの学習は環境を整えていい楽器も用意したから絶対に上手にならなきゃ!練習しなさい!という感じではなく親が音楽を楽しんでいることを子供が感じることもポイントです。
このことはまた別の機会に書きます。

・他の楽器の場合の練習場所は?
ピアノと違って持ち運べる楽器を練習する場合は
カラオケボックスも利用できますので、安心安全のことを考えてそのような方法もとってみられてはどうでしょう。
騒音のことで問題になって嫌な思いをするより、音が出せる場所を有料でも探してみるのがおすすめです。

個人的には音大に通っていた頃は中庭で管楽器の人が常に音を出していて、それが大好きでした。
音も含めて音大の風景という感じで目を瞑ればその様子が音とセットで思い出される。
音大出身の人は同じではないですか?

・楽器を友として

私は鍵盤楽器が大好きでグランドピアノも電子ピアノもオルガン、鍵盤ハーモニカも持っていて日々奏でて楽しんでいます。
いきなり一度に手に入れたわけではなく、徐々に揃えていったのですが、どれも大切な体の一部のような存在。
でも、時々別の場所で練習もします。遠慮なく響かせることができる場所で。自宅にはない良さがある場所、探してみるのも楽しいですよ。
この3年ほどで楽器を習う人が増えたということです。
子供の頃に難しいと感じていた楽器や楽譜のことも大人になってやってみると案外スムーズに進むかもしれません。
試してみませんか?

無料相談も行っています。あらかじめメールで相談事項をお知らせいただいて
15分無料でお話しできます。秘密厳守です。
お気軽にどうぞ。
先生からのご相談なども受け付けています。
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