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横田摂矢

調律・ヨーロッパピアノ販売のプロ

横田摂矢(よこたせつや) / ピアノ調律師

株式会社ピアノファクトリー

コラム

ピアノに大敵な「湿気」  その4つの対策方法とは?

2022年5月12日

テーマ:ピアノ調律

コラムカテゴリ:くらし

ピアノファクトリーは岡山県にあるピアノ調律専門の会社
ピアノ買取、音のバトンタッチ「OTOBATON」
ベヒシュタインピアノ正規代理店です。

マイベストプロ、こちらのコラムをはじめました。
ピアノ調律に対する不安や疑問、ピアノ購入するときのポイント・・・
どこに頼んでも同じ、何を買っても大差ない・・・ではないピアノの話
営業マンではなく、調律師としての立場から皆様にお伝えできればと思っています。


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●湿気の影響
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そろそろ梅雨の季節。
じめじめと湿気の多い季節になりますが、一年を通してピアノには湿気が大敵です。
ピアノは外装に覆われているため、その内部の喚起はなかなかできません。
調律の時にピアノの内部をご覧になられることもあるかと思いますが、木、フェルト、鉄など細かな部品で構成されています。

たとえば鍵盤。
白鍵と黒鍵とありますが、見えている部分の奥まで鍵盤は伸びていて、バランスピンと呼ばれるピンにさしてあり、シーソーのような動きをします。そして横ブレを防ぐために手前の弾くあたりの下にはフロントピント呼ばれるピンもあります。

この特にバランスピンですが、調律にお伺いするとピンの根元がサビていることがあります。
鍵盤が常に触れている部分なので、ここがサビてくると鍵盤の動きが悪くなり、また鍵盤そのものも浸食されているケースも。

軽い錆なら磨いて落としますが、ひどくなるとピンの交換、そして鍵盤まで浸食されていると鍵盤の修理とどんどん大掛かりになってしまいます。

アクションには駆動する部分が多くあり、ここには細い小さなピンが使用されています。
ここが湿気の影響を受けると動きが悪くなり、鍵盤は動くのに音が出ないといった症状になります。

鍵盤の動きが悪い、あがってこない、弾いても音が出ない・・・そういった症状がでれば湿気による異常が出ている可能性が大です。

錆びついたバランスピン
バランスピン錆

磨いた後のバランスピン
バランスピン磨き


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●赤いキーカバーは必要?
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皆さんご存じの鍵盤の上にかけてある赤い細長いカバー。
最近はいろんな色がありますが、赤がおなじみかな?

キーカバー

このキーカバーは何のためにあるのでしょう?
鍵盤を守る・・・そういった役目だとは思います。普通のアップライトピアノだと鍵盤の蓋の裏側に楽譜を立てる譜面台があります。これがきちんとしまわれずに蓋を閉めますと、この譜面台が黒鍵に当たって双方に傷がつきやすくなります。
またホコリ防止というのもあります。

ただ、これは私感ではありますが、なくてもいいのではないかと思っています。
先ほどの譜面台は注意するとしてですが。

特にあまり使われていないピアノの場合、このキーカバーが湿気を吸い、それが鍵盤に触れているため鍵盤にカビが発生しているケースはよくあります。

見えにくいですが、うっすらと黒鍵にカビが見られます
鍵盤カビ

ホコリ防止についても、鍵盤の隙間から入るホコリは調律の時に掃除をします。

余談ですが、このキーカバー・・・普通に洗濯すると縮みますのでご注意ください!


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●4つの湿気対策
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ピアノに大敵な湿気、では日ごろはどうすればいいのでしょう。

①湿度計の設置
これは直接の対策ではないですが、お部屋がどのくらいの湿度なのかをちょっときにしてみてください。ピアノに適した湿度は45%~65%あたりです。人が気持ちよいと感じるくらいがピアノにも良いわけで、今日はじめじめするなあと感じるときはピアノも同様です。逆に空気が乾燥して喉が・・ってときはピアノは乾燥しすぎです。(過乾燥もよくありません)
ただし、これはあくまで目安で、最初に書きましたようにピアノは外装に覆われていてお部屋の湿度のピアノ内部とは誤差があります。


②お部屋の喚起
天気の良いときは布団を干す感覚で、お部屋の窓を開け喚起をしてください。
この時に、できればピアノにカバーをかけて物をおいているのであればそれをとり、鍵盤の蓋をあけてください。


③湿度調整剤の使用
弊社で調律時におすすめしているのが湿度調整剤です。
よく乾燥剤といわれますが、ホームセンターなどで売られている一般的な乾燥剤とは違います。

普通に売られている乾燥剤は文字通り乾燥剤ですので湿気を吸ってくれます。
ただ一度吸えば終わりです。

それに比べてこの湿度調整剤は湿度を調整してくれるもので、湿気が多ければ湿気を吸いますし、逆に乾燥するときは吸った湿気を吐き出してくれます。
そのため半年から一年は使用できるため、目安として調律の時に交換されるかたが多いです。
弊社ではこれに防虫防錆剤をセットとしておすすめしています。

湿度調整剤

④それでも湿気が多い場合
海沿いの地域、山間の地域、また最近多いのはリビングにピアノを置かれている場合。
ピアノと台所が同じ空間にあり、お料理の時の湿気、ピアノの横のテーブルで鍋を囲むといった状況も瞬間的に湿気の影響を受けます。
こうしたピアノを置かれているお部屋の環境、地域的なものなどでここまでの対策をしてもカビや錆、鍵盤やアクションの動きが悪くなってしまうこともあります。

その場合は機械的に湿気を予防するものもあります。
お部屋に置く除湿器とくらべて、ピアノ内部に取り付けるため直接の効果がかなりあります。

気になる方はお気軽にお問合せください。

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