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稲田尚久

元教師の経験で伝える感情トレーニングのプロ

稲田尚久(いなだなおひさ)

怒りの取り扱いアドバイザー

コラム

叱る時は最終局面に注意!ピークエンドの法則を活かした叱り方

叱り方

2018年6月20日 / 2018年9月15日更新

叱る時は最終局面に注意!ピークエンドの法則を活かした叱り方



叱るときに活かせる、ある実験を紹介します。

出来事は終盤期が重要!ピークエンドの法則とは?

実験の参加者には、2種類の実験を体験してもらいます。

実験①
「冷水に片手を浸して60秒間待つ」

実験②
「冷水に片手を浸して60秒間待ち、60秒が来たら水の温度を1℃上げて30秒待つ」

実験①も②も、60秒間は水の冷たさに苦痛を感じます。
実験②で、1℃水の温度を上げることで、いくらか苦痛は緩和されますが、時間は90秒かかります。

さて、2種類の実験を終えた参加者に質問しました。

「明日どちらか一方の実験をもう一度行ってもらう必要があるが、①と②どちらがいいですか?」

すると驚くべき反応が!?

参加者のうち70%の人が
『実験②』の長い時間を選んだのです。

これはどうしてか?

できごとの印象は、全体を見ての総合的な判断や平均的にとらえるのではない。
絶頂期(ピーク期)や最終局面(エンド期)の印象が強く残るということ。

これを『ピークエンドの法則』と言います。

実験に参加した人は、冷水の苦痛よりも最後に温度が上がって楽になったときの印象が強く残ったというわけなのです。

叱る時には必ずフォローを入れて終わる

この『ピークエンドの法則』は、子育てや教育、部下育成でも活用できます。

それは、叱るとき。

「友達に嫌なこと言われて腹が立ったからといって、すぐに叩いたらいかん!」

こういう叱りっぱなしは、子どもを傷つけるだけです。
また、嫌な気持ちだけが残り、行動改善につながりにくい。

そこで、ピークエンドの法則を使うといいのです。

「友達に嫌なこと言われて腹が立ったからといって、すぐに叩いたらいかん!でも、叩きたくなるほど嫌な気持ちになったんだね。どういうことがあったか教えてくれるかな?」

ピークの部分でいけないことを伝え、エンドの部分でフォローを入れるのです。
こうすることで、嫌な気持ちだけで終わらず、自分の行動を振り返ったり、これからは気をつけていこうという気持ちになれるのです。

僕は教師をやっていた頃、生徒を叱る場面でこれを意識していました。

「今回やってしまったことはいけないことだけど、君は友達に優しくできるところもあって、先生はそういうところがすごくいいと思う。だから、これからは君のそういう優しさを出していってほしいなあ」

こうやって、叱った後のフォローを入れて終了します。
生徒はそれまで表情が暗くても「またがんばろう!」という表情に変わることが多かったです。

逆に、最初は穏やかに注意していたのに、最後は激怒して終わってしまうと、怒られたという強烈なイメージが残って信頼関係をなくすことにもつながりますからご注意を!

「終わり良ければすべて良し」
ということわざがありますが、『ピークエンドの法則』は、それを裏付けるような理論ですね。

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