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小川信行

専門的知識と技術による耐震診断・耐震補強のプロ

小川信行(おがわのぶゆき)

一級建築士事務所 ヒマラヤ空間工房

コラム

地震の正体

限界耐力計算

2018年6月18日 / 2018年8月14日更新

江戸時代の浮世絵に大鯰を描いて、地震の正体としたものがありますが、では現代において、地震の正体を表現するとどうなるでしょうか?

活断層、地震波、マグニチュード・・・いろいろな答えがありそうです。
伝統建築を耐震診断する時に使う、限界耐力計算という手法によれば、地震の正体は『加速度応答スペクトル』です。
グラフにすると、かなり分かりにくいと思いますが、下のようになります。

「伝統構法を生かす木造耐震設計マニュアル」より
                (「伝統構法を生かす木造耐震設計マニュアル」より)

縦軸の加速度は地震の大きさで、質量を掛けると地震力です。
横軸の周期は建物の固有周期です。
1つの建物に1つの固有の周期があり、現代木造で0.5秒以下、伝統木造で1.0秒程度、高層建物で3.0秒位、超高層で5.0秒以上になります。
それから、第1種地盤は良い地盤、第2種地盤はふつう、第3種地盤は悪い地盤です。

では、周期0秒の時に加速度980m/s²から始まって、第1種地盤、第2種地盤、第3種地盤の3種類に分かれる曲線を見て下さい。
これらの曲線からわかる地震の正体は、同じ地震の揺れを受けても、建物に入力する地震力は、建物の固有周期によって異なり、そして、地盤の良し悪しによっても異なるということです。
ただし、周期0.5秒以下の場合は、加速度は一定です。

ここで、周期0.5秒と周期1.0秒を見てみます。
周期の短い方は、筋かいや構造用合板そして金物で緊結した現代木造建築です。
周期の長い方は、土壁や貫など金物を使わず木組みされた伝統木造建築です。

現代木造の場合は、地盤の良し悪しにかかわらず、地震の加速度は980m/s²で変わりませんが、伝統木造の場合は、良い地盤(第1種地盤)の加速度は630m/s²と小さくなっています。

伝統建築は、固有周期により良い地盤において、地震動入力が小さくなります。
これは伝統建築の特性です。
そして、伝統建築の特性をいかして、耐震性を評価できるのが限界耐力計算です。

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